ニュース

海中を舞っているような姿が美しい アクアマリンふくしまが新種の深海魚「オトヒメコンニャクウオ」を発見

長い胸びれが特徴です。

advertisement

 アクアマリンふくしま(福島県いわき市)が採集した深海魚が新種の「オトヒメコンニャクウオ(乙姫こんにゃく魚/学名:Careproctus shigemii)」として認められ、日本魚類学会の英文誌に掲載されました(Matsuzaki et al.,2020: Ichthyological Research)。

オトヒメコンニャクウオ

 オトヒメコンニャクウオは北海道知床羅臼沖200~300メートルの所でエビ籠漁で採取されました。全長は約30センチ。体の半分くらいある長い胸びれが特徴です。

 これまで近縁種のハゴロモコンニャクウオと同種と考えられていましたが、色彩の違い、感覚孔の数の相違、遺伝的な距離などがあることから京都大学の甲斐嘉晃博士と中央水産研究所の柳本卓博士、アクアマリンふくしまが共同研究を行い、今回の発表となりました。

advertisement
オトヒメコンニャクウオが泳ぐ様子
【参考】ハゴロモコンニャクウオ

 生息しているのはエサであるエビが多く住む岩場。普段は流されないように大きな吸盤で岩にくっついており、エサを探すときは胸びれをヒラヒラと動かして泳ぎます。

 名前の由来は海中を舞っているような美しい姿。竜宮城の乙姫様がイメージされることから「オトヒメコンニャクウオ」という標準和名が考案されました。

正面
着地する所

 甲斐博士によるとコンニャクウオの仲間は約150種類いるものの、体の半分ほどの長さの胸びれを持つ種は希少。全長が30センチもある大型の深海魚の新種が見つかることが驚きとのことです。

 同館で採集した個体の生存記録は8カ月(2016年9月3日採集~2017年4月20日死)。現在生存している個体はいませんが、今後は生体を確保して長期展示を目指すとしています。

ダイオウキジンエビ

 アクアマリンふくしまでは、2月20日からエビジャコ科の王様「ダイオウキジンエビ」の赤ちゃんを展示しています。ダイオウキジンエビは、深海に生息する謎多きエビ。ふ化した幼体がしばらく親元にとどまる珍しい子育てをします。同館のTwitterは、オメメをクリクリさせた赤ちゃんの写真を公開しています。

advertisement
ダイオウキジンエビ
メスの腹部にしがみつく幼体
ダイオウキジンエビの赤ちゃん

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
  3. 友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
  4. 毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
  5. 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  6. 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  7. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  8. 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  9. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  10. 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】