うるう年に「しか」年齢を重ねない女性を描いたマンガに反響「語彙力失いました」「最後で泣かされた」(1/2 ページ)
人より4倍永く生きるということは。
4年に1度訪れる「うるう年」(例外もあります)。今年はうるう年にあたり、2月が例年より1日多い「29日」までありました。まさにその日、漫画家の日暮(ひぐらし)キノコさん(@higurashikinoko)がTwitterに掲載した漫画が5万回以上リツイートされるなど話題となっています。この漫画の主人公は2月29日に生まれ、本当に4年に1歳しか年を取らないのです。
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日暮さんが2月29日に公開したのは、「0229~スロウリィ・ロング・ライフ~」という作品。昨年雑誌『ヤングジャンプ』に掲載されたものです。主人公の女性・閏子(じゅんこ)は、うるう年だった1908年(明治41年)2月29日生まれ。そのせいで4年に1回しか歳をとらない特異な体質を持っています。
生まれてから111年が過ぎ、閏子は27歳。22歳(生後88年)を迎えるまでに家族を全員あの世へと見送りました。ひとりで生きることを選んだ閏子はバイト先のおばちゃんに「そろそろ結婚を」と薦められても、その気にはなれません。彼女にとって誰かと深い関わりを持つということは、いずれその人物が老い、死んでいくさまを目の当たりにすることを意味するからです。
しかしある時、若い男性と出会ったことで、その考え方に変化が生じ始めます。
屈託のない笑顔を見せるその男性は、閏子に告白をします。閏子は彼に自分のことをあきらめさせようと、己の心のうちを語ります。自身の寿命が長いせいで家族はおろか友達もいないこと、そしてもう大切な人の死を見たくないことを。
これで彼は自分をあきらめる。そう確信した閏子でしたが、彼の思ってもいなかった言葉に心を揺り動かされ、やがてある決断をするのでした――。
この切なくも幸せな、うるう年にぴったりの物語は大きな反響を呼びました。Twitterでは「最後で泣かされた」「うるう年のうるう日に目がうるうる」「誰かと一緒にいたいって気持ち大切ですね」などといった感想が並んだほか、実際に2月29日生まれだという読者の書き込みも見られました。
日暮さん自身もその反響に「なんか達成感」とコメントしています。
日暮さんは現在、「現代ビジネス」「コミックDAYS」で「異性化」した夫婦を描く『個人差あります』を連載中です。
※当初「雑誌『モーニング』で連載中」と記載していましたが、現在は「現代ビジネス」「コミックDAYS」に移籍済みです。お詫びして訂正いたします(3月17日追記)
0229~スロウリィ・ロング・ライフ~
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