「のぞき劇場」「ヌードスタジオ」って? 東京都の休業要請対象になった施設に「初めて聞いた」の声
法律に書いてあった。
東京都の小池百合子知事が4月10日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言により休止を要請する対象施設を公表しました。大学や学習塾、パチンコ屋など多くの施設が該当しますが、ネット民が目が釘付けになったのは「ヌードスタジオ」「のぞき劇場」といった遊興施設でした。それって一体……?
遊興施設で挙げられている「キャバレー」「ナイトクラブ」「ダンスホール」「バー」は分かりやすいのですが、「個室付浴場業に係る公衆浴場」「ヌードスタジオ」「のぞき劇場」はあまりなじみがない言葉で、Twitterでは初めて聞いたという人からの投稿が相次ぎました。
実はこれらは関連する法律で定義されているもの。いわゆる風俗業を規制する風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)では、対象となるさまざまな業態について、法律的な言い方で説明しています。
「個室付浴場業に係る公衆浴場」の「個室付浴場業」とは、風営法によると「公衆浴場法による浴場業の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業」と定義されています。いわゆるソープランドと呼ばれるものです。
「個室付浴場業に係る公衆浴場」とは、ソープランドの営業が行われるお風呂を含む施設を指します。宅建(宅地建物取引士)試験を経験した方なら、建築基準法で定める「近隣商業地域内に建築してはならない建築物」としてこの言葉が登場するのでご存じではないでしょうか。
「ヌードスタジオ」も風営法の施行令が定義しています。それによると、「個室を設け、当該個室において、当該個室に在室する客に、その性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態又はその映像を見せる興行の用に供する興行場」──というものです。
また「のぞき劇場」は「個室を設け、当該個室の隣室又はこれに類する施設において、当該個室に在室する客に、その性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態又はその映像を見せる興行の用に供する興行場」──だとしています。
なかなかイメージしにくい文章ですが、こうした施設が今回、「基本的に休止を要請する施設」に含まれることになりました。休業は4月11日から5月6日までの予定です。
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