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マヤ文明で最大最古の建造物発見 人々が参加する共同体の祭祀の場

平面的にあまりにも巨大すぎたため、自然の丘なのか人工の建造物なのかを地上から確認するのが困難だった。

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 古代マヤ文明の遺跡の調査を進める研究チームが4日、メキシコのタバスコ州にあるアグアダ・フェニックス遺跡がマヤ文明最古で最大規模の建造物を発見したと発表した。学術誌「Nature」に掲載されている。

マヤ……おそろしい子(画像:茨城大学公式サイトより)

 米アリゾナ大の猪俣健教授や茨城大の青山和夫教授、岡山理科大の那須浩郎准教授らの研究チームによるもので、航空レーザー測量や地上探査により判明。遺跡は南北約1400メートル、東西約400メートル、高さ15メートルの祭祀に関わるもので、この大公共建築を中心に幅50~100メートル、最長6.3キロにも及ぶ計9本の舗装堤道が建造され、人工貯水池が配置されていた。

 発掘調査では放射性炭素年代測定が行われ、大公共建築が前1000から前800年にかけて建造・増改築されたことが分かっており、定住生活と土器使用が始まって間もない時期にあたるとのこと。

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 マヤ文明で最大とされてきたエル・ミラドール遺跡の建造物より、40万立方メートル以上大きく、紀元前950年ごろの建造されたグアテマラのセイバル遺跡よりも古い。

 アグアダ・フェニックス遺跡の大公共建築は平面的にあまりにも巨大すぎたため、自然の丘なのか人工の建造物なのかを地上から確認するのが困難だったとのこと。垂直的な古典期マヤ文明の神殿ピラミッドが、諸王の権力を誇示していたものだったのに対し、先古典期中期の平面的な大基壇は、人々が参加する共同体の祭祀の場であり、集団の統合を象徴したと考えられている。

こんなところに埋まっているなんて(画像:茨城大学公式サイトより)

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