ニュース

空き家に不法侵入する女子高生、そのワケは…… 家と思い出を描いた漫画が心にじわりと響く(1/2 ページ)

advertisement
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 空き家に忍び込んで過ごす女子高生を描いた漫画「スミカの棲家」が、心に響く内容で反響を呼んでいます。作者は漫画家のうたたね游(@remon__pie)さん。

 不法侵入と知りながら、放課後に時折他人の空き家に忍び込んでは過ごしているスミカ。ある日、忍び込んだ空き家でひまりという少女と出くわします。その家はひまりの亡き祖母のもの。2人は仲良くなり、思い出の詰まったその家で一緒に過ごすようになります。


空き家に忍び込んでいるスミカ

 スミカが他人の家で過ごすのは、自分の家には何もないから。離婚をきっかけに、母が思い出の物を全て捨ててしまったのです。ひまりの祖母の家に、昔の我が家を重ねるスミカですが、家は取り壊されてしまいます。

advertisement

空き家で過ごす時間は続かず……

 「他人の家の借り物の思い出に触れてる時だけ、自分の本当の家に帰れた気がして息ができたのに」――そう語るスミカに、一緒にこの家を覚えていてほしいと、思い出の品を贈るひまり。スミカはそれを受け取って“自分の家”に帰り、母親に自分の気持ちを伝えます。

 家は寝起きし、生活する場所。でもそれだけではないことが感じられるお話です。作中の「家は人の思い出をつめた箱」という言葉がじんわりと心にしみます。箱はあっても中身(思い出)がなかったスミカにとっては、思い出の詰まった他人の家が心地よかったのでしょう。そんな彼女が迎えた結末は希望を感じさせ、思い出を大切にしたいと思わせるものとなっています。

 読者からは「おばあちゃんの家を思い出して泣いた」「20年以上住んできた実家に物流倉庫が建つ事になり家を出ていくことになった(中略)思い出ごと帰る場所が消えてしまうのって自分の存在が半分消されるみたいで悲しくて怖い」と自身の体験を思い出すコメントや、「今の家もそのうち取り壊して新しい家に変わるかもしれないけれど、その今の家の思い出は残しておきたい」「思い出のたくさんある居心地の良い家作りを考えるきっかけになりました」など思い出づくりをしようというコメントが寄せられています。

 「スミカの棲家」は『月刊コミックゼノン』に読み切りとして掲載され、現在はWeb漫画サイト「ゼノン編集部」に掲載中。うたたね游さんは、生まれつき頭花(トーカ)と呼ばれる花が頭部に咲く世界を舞台にした漫画『ひらりふたり、花の国』などを手掛けています。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  7. 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  8. “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. これ自宅なの!? 浜崎あゆみ、玄関に飾られたクリスマスツリーのサイズが桁違い 豪邸すぎてパーティー会場と間違われたことも