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音楽の聖地が幕を閉じた日、最高のライブを見た―― 「聖地と呼ばれたライブハウスが閉店する日」を描く漫画がぐっとくる

切なくて悲しい。でも、確かにそこで夢が生まれた。

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 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響で、長年多くの人に愛されたライブハウスの閉店が決定。そのライブハウスで最後に行われた無観客オンラインフェスを描いた漫画「一つの聖地が幕を閉じた日、人生で最高のライブを見た話」が胸にグッときます。作者は漫画家の小柳かおり(@kaokaokaoriri)さんです。

 有名アーティストの登竜門としても知られる渋谷の老舗ライブハウス「ブエノス」が2020年5月31日、新型コロナウイルスの影響で閉店しました。その閉店前に開催され100組以上が出演した無観客のオンラインフェスに、この場所で音楽を聴き、音楽が好きになったという作者の小柳さんも参加したそうです。

 このフェスでは、アーティストの演奏と共にブエノスへのそれぞれの思い出が語られていきました。ライブ中、あるパフォーマーが手の絵文字でいいから、いつもみたいに手をあげてと声をかけると、メッセージとして一斉に手の絵文字と想いがあふれます。このとき、小柳さんにも言葉にならない想いがこみ上げたそうです。

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 最後に店長さんは、毎日「ブエノス」で幸せだったことを話し、「でも、終わりは始まりだからまた必ずやります!」と宣言。小柳さんはその映像を見て、画面越しに胸が熱くなるのを感じたといいます。

 5月31日に「ブエノス」は閉店。小柳さんはこのライブで感じたことやブエノスへの想いをこの漫画に描きながら、あのライブをもう一度見返そうとします。しかし、アーカイブにはなっていませんでした。二度と見ることができないライブは小柳さんにとって伝説のライブだったと振り返るのでした。

 多くの人の想いが詰まった場所が無くなるのはとても悲しいこと。もし、新型コロナウイルスの感染拡大が無かったら……と思うと、悔しく切ない想いがあふれます。切ないけど、悲しいけれど、前を向いて歩く、そんな強さも感じる漫画です。

 この漫画の読者からは「すごい熱が伝わってきた」「切なさとか情熱とか悔しさとか、いろんな気持ちが伝わってきた」など、小柳さんの漫画から「熱い想い」を感じたというコメントが届いています。

一つの聖地が幕を閉じた日、人生で最高のライブを見た話

 作者の小柳かおり(@kaokaokaoriri)さんは、Webマンガ・コミチにて 、完成版の漫画を集めた『かおりんマンガ』を連載中。ヴァンパイアと人間のラブコメを描いた『ミラクル☆ヴァンパイア』や幼馴染同士の恋愛を描いた『オーロラの彼方』などの単行本も発売されています。また、今回の漫画を書くまでの経緯や後日談などがnoteで明かされています。

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画像提供:小柳かおり(@kaokaokaoriri)さん



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