ニュース

「子どものため」って何だろう? 手作りの食事にこだわりすぎてうつ病になったお母さんが、「ポテサラ事件」に思うこと(2/2 ページ)

「ちゃんとした母親像」に追い詰められた作者が、漫画で当時を振り返ります。

advertisement
前のページへ |       

 病気によって何もできない状況にあった龍さんは、申し訳ない気持ちでいっぱいになりながらやむを得ずすみれちゃんにコンビニのおにぎりを食べさせました。「料理できないダメなママでごめんね」と謝る龍さんですが、すみれちゃんは「ママこれおいしいね」とにこにこしています。龍さんはその笑顔を見て、はっとなりました。「今までずっとちゃんとした母親にならなきゃって 子どものためって思ってたけど 本当に子どものためだったかな……?」。

 自分を責めながら台所に立つ姿より、笑っている姿を見せた方が、子どもにとってはよほどうれしかったのではないか。龍さんは「ちゃんとした母親像」によって、すみれちゃんの目線から自分がどう見えているかを考えられないほど追い詰められていたのです。その日すみれちゃんと一緒に食べたコンビニおにぎりは、とてもおいしいものでした。

 今の龍さんはうつ病から回復し、無理しないように料理をしています。そしてしんどい日は、冷凍食品や宅配も利用しています。宅配メニューを選ぶ子どもたちは、とても楽しそうです。「そりゃあ『何を食べるか』も大事かもしれないけど 『どんな気分で食べるか』も同じぐらい大事」。今の龍さんは、食事の内容にこだわりすぎて苦しむより、みんなが機嫌よく食べられることを優先しています。

advertisement

 「母親ならこうすべき」という社会の呪いは、今もさまざまなシーンに残存しています。龍さんの作品は、そんな呪いに惑わされず、自分で決めた「母親像」を実践すればよい、という重要なメッセージを伝えるものでした。育児の困難に直面するすべての人が、なるべく追い詰められない世の中になることを、願ってやみません。

出典:ライブドアブログ「規格外でもいいじゃない!!

ブロガー:龍たまこ

読者登録:http://ryu-tamako.blog.jp//_/oa_notifier

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  2. そうはならんやろ “バラの絵”を芸術的に描いたら……“まさかの結果”が200万再生 「予想を超えてきた」【海外】
  3. 「猛犬注意! 触らないでください」と貼られたフェンスをのぞいたら…… 吹き出し注意の光景に「ちょっと!www」「休憩中?」
  4. 100均の紙粘土でこのクオリティーを!? 『ファイブスター物語』のモーターヘッドを制作、野生の原型師に称賛
  5. 88歳女性「誰もしてないようなメッシュにしたい」→驚がくの大変身が850万再生 「どぅえええええ?!」「カッコ良すぎて憧れます」
  6. 「とんでもなく遠い」 空港に向かうドライバーを絶望させる“衝撃の標識”が話題 「なぜそこに」「飛行機が必要そうな距離」
  7. 100均のクッションゴム、まさかの使い方に目からウロコ 家中の“プチストレス解消法”に「思いつかなかった!」「これはすごい」
  8. 「やば絵文字」見つけた―― LINEで送られてきた“見たこともない絵文字”の正体が予想外 「え、ほしい」「どうやって使うんや」
  9. フーセンガムの「あたり」を磨き続けたら…… “とんでもない発想”が斜め上すぎる 「もうええやろw」「今までで一番理解できない」
  10. 仙猫カリン様そっくりだった子猫、3年後には…… 「本物だ」「想像以上にカリン様」と反響を呼ぶ成長っぷりが10万いいね