フリマサイト「ラクマ」での“直接取引詐欺”に注意！　被害者とラクマ運営への取材で手口浮き彫りに（1/3 ページ）

　楽天のフリマアプリ「ラクマ」にて、出品者がサイトを通さない形の決済を要求し、購入者の代金をだまし取る詐欺が横行しています。被害に遭った人とラクマ運営を取材しました。

　問題となっているのは、ラクマで禁止されている「直接取引」を持ち掛ける詐欺行為。ねとらぼ編集部では「Microsoft Surface Pro 7 16GBモデル」をMという出品者から購入したAさんにお話を伺いました。

　Aさんによると購入申請から数時間後に、Mから「支払い方法は銀行振り込みか代引きのみの対応」という連絡が届き、ラクマを通さない形での取引（=直接取引）を持ち掛けられたとのこと。

　幸いAさんはこれに応じず、ラクマ内での決済を行ったため、後に商品が届かなかったとして全額の返金が行われましたが、このように「口座振り込み」「代引き」などラクマを通さない決済を求めるのが、詐欺の特徴の1つです。編集部が調べたケースでは「ラクマを通すと（ラクマへの）手数料が発生するが、直接取引なら値引きする」など言葉巧みに購入者を誘導するものや、代引きを希望した購入者に対して「一部だけでも前金で振り込んで欲しい」と求めるケースもありました。

筆者も詐欺商品を買ってみた

　またこうした詐欺出品は出品価格の「異常な安さ」と「評価0」であることも特徴。例えば非常に人気の高いカメラ「Sony　α7iii」の場合、定価が20万円台（中古でも十数万円が相場）のところ、5万円～7万円程度で出品されている商品が2020年8月時点で10点ほど存在し、説明文には「2019年2月に子どもの入園式のために購入しました」「トータル800ショット程です」「欠品なし」「傷もなく美品だと思います！」など、魅力的なワードが並んでいます。