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「不倫相手と子作りしている」と平気で言ってしまう夫、それでも離婚したくない相談者に加藤諦三の言葉が刺さる 「テレフォン人生相談」先週のハイライト(2/2 ページ)

夫「オレはどっちも好きだから、どっちとも別れる気はない」。

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アナタは自分で自分を軽蔑している

 この日の回答者は弁護士の坂井眞。

 「『そうだ』ってあっさり白状するのは正直とも言うけれども、まあ開き直りとも取れるし。もっと言ってしまうと、アナタと夫との間の関係を象徴しているような気がするんですよ」「建前としては夫婦ってのはそういうことをしちゃいけないってことになってるわけですよ。当たり前ですよね? 胸張って『そうだ』って言って、『オレはどっちも好きだから離婚しない』と。まあちょっとズレてるわけですよ」

 夫もズレているし、それに対して「離婚したくない」なんて言って下手に出ている相談者もだいぶズレている。

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 「アナタは『そうだ』って言われて、その時どういう反応をしたんですか?」

 「『選んでください』って言ったんですけど」

 「怒らないで? そうしたら?」

 「『選べない。好きになっちゃったからもうどうしようもない』って」

 「そう言われてアナタはどうしたんですか?」

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 「とにかく私は『戻ってきてもらえるようにがんばります』って伝えたんですけど」

 どうして相談者がここまで下手に出てしまうのか謎だったが、夫の飲み歩きを相談した親戚に「もし女がいたら、そういう原因は相談者にもあるはずだから」と言われていたようだ。その言葉で、夫の不倫に自分の責任を感じてしまったのだ。

 「不倫だ浮気だっていう時に、された方に原因がある場合だって、そりゃあありますよ。だけど、やっちゃいけないことをやったら、いくら原因が相手にもあったとしても……そりゃ普通何割かはあるんだろうけど、でも『(相談者が)私が悪いかもしれない』って言って、『オレは不倫はやめない』って言って、『じゃあ私がやめてもらえるようにがんばります』って、そういう話じゃないですよね」

 相談者は子どももいることだし、少し時間が経てば夫が考え直してくれることもあるだろうと思っていたようだが、結果的には「離婚」という方向に進んでしまっている。

 「アナタは平たく言ってしまうと、夫になめられちゃってるわけですよ。戻るにしても戻らないにしても、アナタがやっぱり心決めないと」

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 事なかれでやり過ごしていても夫は増長するばかり。相談者が「離婚」まで含めて腹をくくり、対処することが必要だと指摘した。

 夫は「離婚届持ってこい」とは言っているが、離婚することになったら当然、慰謝料や養育費が発生する。離婚したところで不倫相手にも夫がいるので再婚できるわけでもない。その上、相手の夫から慰謝料を請求される可能性もある。離婚するリスクが高いのは明らかに夫の方なのだ。

 「でも、そこを見透かされちゃってるわけじゃない? そういう覚悟は相手(相談者)にはないと思ってるから好き勝手言ってるわけで」「そこでアナタが心を決めた方がうまくいく展開もあり得るんじゃないかなあと思いました」

 加藤諦三が引き取る。

 「アナタ、ご主人に、ちょっと言葉はきついけど“虐待”を許すのは、何でこういうこと許してんだと思う?」

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 「主人のことが好きだし、きっと何か、主人は何か夢を見ていて、戻ってくるんじゃないかと思っているから……」

 「ああ、そう思うでしょうね。ご主人戻ってくる。だからそういう風にアナタは現実を絶対に認めないんですよね。辛すぎて。現実はもう違うってことは分かってるわけでしょ? もうご主人帰ってこないって分かってるわけでしょ?」

 相談者が涙声になっていく。

 「なぜアナタはこんなひどい扱いを許しているのかっていうことを聞いてるんです。それはアナタのすごい自己蔑視なんですよ。自分で自分を軽蔑しているっていうこと」「これからずうっと人に大事にしてもらうように行動したらどうですか? ご主人はしないですよ、アナタを」

 久々に加藤諦三のアドバイスの凄みを感じた相談回。

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 不倫した上に「子作りをしている」なんてことを平気で言ってしまう夫に対し、ブチ切れるどころか「離婚したくない」と下手に出てしまう相談者。すべては自己評価の低さが原因なのだろう。その自己評価の低さも、長年にわたる夫のモラハラに原因がありそうだが。

 たとえ夫が相談者の元に戻ってきたとしても、同じようなことを繰り返すことは必至。さっさと離婚するのが吉だろう。


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