ひょっとして無重力？　宙に浮いているように見えるテンセグリティ構造の椅子がすごい

　脚の代わりに紐でバランスを保った手作り椅子が宙に浮いているようで不思議です。

　サイエンス動画を投稿するYouTubeチャンネル「The Q」が「狂気的な宙に浮かぶテンセグリティ構造の椅子（Insane Floating Tensegrity Chair）」と題して動画を公開。木材やロープを駆使して、脚のない椅子を組み立てる様子を紹介しています。テンセグリティ構造とは、圧縮材（この動画では木材）と張力材（この動画ではロープ）のバランスによって成立する構造システムのこと。

　まずは小さなテンセグリティ構造の椅子で、実現可能であることを確認。ミニチュア椅子として飾りたくなるかわいらしい仕上がりです。手のひらサイズの小さな椅子なので、人が座れるはずありません。ですがジョークとして、ためらいなく踏みつけてしまう潔さが衝撃的です。

　用意した木材を適切な長さにカットして、土台の部分と腰掛ける部分を作成。通常の椅子であれば四隅に脚が付いていますが、ここでは代わりに穴をあけて、ロープを通します。座面にもロープを交差させて座り心地に配慮。紐は簡単な組み方ですが、ロープが太いので体をしっかりと支えてくれそうです。

　仕上げは、椅子の上部と下部をつなぎ合わせ作業。紐の長さをきちんとはかり、テンセグリティ構造の椅子を完成させます。おまけにドリンク置きも取り付け。実用的です。

　完成品は椅子の周りだけ無重力になっているような、不思議な見た目。ゆっくりと腰を掛けると、まったく崩れる様子はなく、体を支えてくれます。ふわふわと微妙に揺れる様子が、不思議な座り心地を連想させます。