連載

「プリキュアがんばれー」を禁じられた子どもたちにこそ「映画プリキュアミラクルリープ」が必要な理由サラリーマン、プリキュアを語る(1/2 ページ)

映画プリキュアミラクルリープ、本当に良い映画なのです。もっともっとたくさんの人に見てもらいたい!!

advertisement
ヒーリングっど プリキュア アニメ ニチアサ ミラクルリープ 映画

 「映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」が2020年10月31日、2度の公開延期を経てついに公開されました。

 プリキュア映画恒例のミラクルライトを使っての「プリキュアがんばれー」を禁じられた子どもたちは、この映画をどう見ていたのか?

 都合5回この映画を見た筆者が映画館で感じたのは、「とにかく子どもたちの熱量が高い!」ことでした。

advertisement

kasumi プロフィール

プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。

ヒーリングっど プリキュア アニメ ニチアサ ミラクルリープ 映画
ミラクルリープ、子どもたちの盛り上がりがとにかくすごかった

2度の延期を経てようやく公開

 プリキュアオールスターズ映画第12作目「映画プリキュアミラクルリープみんなとの不思議な1日」。もともと3月20日公開予定でしたが、コロナ禍の影響で2度の延期を経てようやく10月31日に子どもたちに届けられました。

 昨今のプリキュアオールスターズ映画で恒例の近年3作(ヒーリングっど、スター☆トゥインクル、HUGっと!)のプリキュア全13人が活躍します。

 監督はテレビアニメ「ONE PIECE」で監督を務めた深澤敏則氏、脚本は数々のプリキュアオールスターズ映画で実績のある村山功氏、そして作画監督にはキュアミルキー、キュアアースらの変身バンクを手掛けた「超絶技巧職人」板岡錦氏が担当し、キレッキレのアクションシーンも見どころの一つとなりました。

ヒーリングっど プリキュア アニメ ニチアサ ミラクルリープ 映画
キレッキレのアクションにも注目

ミラクルライトを使えない

 プリキュア映画では子どもたちが劇場でもらえるミラクルライトを使ってプリキュアを応援するのが恒例となっています。しかし、今作ではコロナ禍の影響で安全に配慮し、ミラクルライトを使っての応援は禁止となりました(声を出すのはもちろんのこと、「劇場でライトを光らせる」ことも禁止となったのは意外でした)。

 当映画のプロデューサーである内藤圭祐氏は雑誌『プレジデント』2020年11月13日号「コロナ禍でファミリー映画はどう変わるのか」の中で、セリフや一部演出を差し替えたことを語っています。

advertisement

しかしプロデューサーの内藤圭祐氏は「声を出してライトを振るというギミックは、現在の社会情勢を顧みるとリスクが高く、ライトを振り、声を出して応援するシーンの演出やセリフの差し替えを行いました」と語る。
引用:『プレジデント』2020年11月13日号 P105(プレジデント社)

 製作側はこの苦渋の変更がよほど悔しかったのか、「変更前の冒頭5分間のシーン」がプリキュア公式YouTubeチャンネルで公開されています(お家でミラクルライトを振って遊んでね、という趣旨ですね)。

 これを見ると「みんなも一緒にライトを振ってほしいラビ」といったライトのレクチャーセリフがカットされていたことが分かります。


劇場ではカットになったミラクルンライトのレクチャーシーン

 本来であれば子どもたちが楽しくミラクルンライトを振っていたかと思うととても残念ではあります。

 ただ、コロナ禍の変更により映画本編では登場しないキュアアースが冒頭に登場し、キュアグレースと一緒に注意事項の説明をするという、子どもには(大人にも?)うれしいサプライズもありました。キュアアースも映画に出られて良かったです。

 ミラクルライトを禁じられた子どもたち。

advertisement

 どんな感じになるのかと、こっそり周りの子どもたちの様子を見ていましたが、自分の観測範囲ではどの回も子どもたちはプリキュアの言うことを守って静かに鑑賞していました。声を出してしまう子はもちろんのこと、ミラクルライトを映画の最中に点灯させる子どももほぼ見当たりませんでした。

 子どもたちは「プリキュアからのお願い」をきちんと守っていたのです。

興行収入初動は苦戦

 そんなコロナ禍の影響を大きく受け公開された「映画プリキュアミラクルリープ」ですが、初動2日間の興行収入は大苦戦しました。

 公開からの2日間で9万7000人の動員、興行収入は1億800万円(興行通信社調べ)。2019年のオールスターズ映画「ミラクルユニバース」比で43.5%と、出ている数字だけをみると初動の興行収入は「過去のプリキュアオールスターズ映画の中でも最も低い数字」となりました。

 もちろんコロナ禍なので仕方がない部分もありますし、むしろ逆風のなか良く健闘した方だと思います。春休み公開と秋公開を比較するのも意味のないことなのですけど、それにしても2019年のオールスターズ映画の半分も行かないのはとても寂しいことです。内容も素晴らしいだけにもっともっとたくさんの子どもたちに見てほしいというのが本音ではあります。

advertisement

とにかく子どもたちの反応が良い

 ただ、数字に反してこの映画、子どもたちの反応がとにかく良いのです。

 自分はすでに5回見に行っているのですが、どの回も映画が終わった後、子どもたちのはしゃぐ声が至るところから聞こえてきました。「楽しかったー」「また来たい!」「ミラクルンがね」「キュアグレースとスターが」と子どもたちがお父さんお母さんに熱心に語り掛けているのです。

 自分も15年近くプリキュア映画を見ていますが、映画終了後に子どもたちの反応がここまで良いのは初めてだったので、少し驚いています。

 子どもたちの熱量が高かった要因は一体何だったのでしょうか?


キュフォンテーヌのカッコいいシーンもあります
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 自宅の犬小屋に住み着いた野良猫、1年後の姿に「泣いた」と大反響 それからどうなった?現在の様子を聞いた
  2. ペットショップで売れ残っていた5万5000円の柴犬→お迎えして半年後…… “一目瞭然の姿”が240万表示「うるってなった」
  3. 普通のクリップを2つつなげるだけで…… あると助かる“便利グッズ”に大変身 「マジで!」「素晴らしいアイデア」【海外】
  4. 100万円の“錦鯉”を自宅の池に入れたら…… 「おかしいでしょ」3日後、まさかの事態に「鯉は難しい…」「信用が大切ですね」
  5. 中村江里子、20年間住み続けるパリ自宅が“ぶっ飛び”すぎていた! 4メートル高天井&来客のド肝抜くデザイン尽くしに視聴者「日本の既成概念からは遠い」
  6. 「買ってよかった」 ワークマンのEXILE TAKAHIRO監修“2900円パンツ”に高評価続出 プロデュース手腕に称賛の声も
  7. 松屋が、松屋を……! エイプリルフールに企業公式の投稿が続々→“楽しいウソ”に「コレは笑える」「素敵なコラボ」【エイプリルフールまとめ】
  8. 英国人女性と出会った男性→8年後…… まさかの姿に反響 「めちゃくちゃ垢抜け!」「爆イケに!」
  9. 四肢欠損のママタレ、育児動画に誹謗中傷で1カ月超の“沈黙”……4歳娘への書き込みが「最も胸に突き刺さった」
  10. 第5子妊娠の辻希美「昨夜から中学生が6人泊まりで来てまして」 食べ盛りの子どもたちに“大量に作ったごはん”が圧巻