おつかいができない兄に「私なら何もやらせないのに」と思っていた妹 その心の変化を描いた漫画が感動を呼ぶ(1/2 ページ)
できないことをそのままにしないのも、また優しさ。
何らかの理由で、特定のことがどうしても不得意な人がいます。そういった人を家族がどういう思いで支えているのかを描いた漫画「エール」が感動を呼んでいます。作者は画家の田中ラオウ(@raoutanaka)さん。
お兄ちゃんはママから頼まれたおつかいが、どうしてもできません。ママはなんとかできるように励ましますが、幼い妹はできないことを無理にさせるのに反対です。できないことは悪いことではないと言うママに対して、妹としては、お兄ちゃんができないことで周りの人が傷ついているのがつらいのでした。「私ならお兄ちゃんにはなにもやらせない。だってきずつくじゃん」――そう思っていました。
ある日、またお兄ちゃんがおつかいに失敗しました。お金を払わずに、商品を持ったまま店を出てしまったのです。ママが珍しく怒っても無表情だったお兄ちゃんでしたが、叱ったことを謝るママを見て、「みのるもできなくてごめんね」と涙を流しました。「本人もうまくできないことは分かってたんだ。きずついてたんだ」。妹は初めてお兄ちゃんの気持ちを理解したのでした──。
おつかいができないお兄ちゃんを受け入れることができた妹は、漫画の後半でようやく笑顔を見せます。幼い妹が兄のことをどのように理解していくのか、彼女の言葉に注目です。
作者の田中さんは、できない人を支える人や応援する人も本人ができないときには傷ついていると思い、そういう人を応援したくてこの漫画を描いたとTwitterで書き添えています。漫画の中にあるさまざまなセリフひとつひとつに重みがあり、感銘を受けた読者から「めちゃくちゃいい話泣いた」「何度でも読みたい」「諦めることは結局自己保身なんだよなってグサリ」など、多数の感想が寄せられています。
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