オタクが『ご注文はうさぎですか？』の魅力は「かわいいだけ」じゃないことについて語りました

　文筆家のにゃるらと漫画家のカエルDX。2人のオタクによる対談「だらだらオタク話DX」のコーナーです。第9回のテーマは『ご注文はうさぎですか？』。2014年にアニメ1期が放送された際は「あぁ^～心がぴょんぴょんするんじゃぁ^～」が話題になりました。現在、3期が放送中です。

にゃるら：カエルさん、この世でいちばんかわいい物ってなんだと思いますか？

カエルDX：えっ!?　「ごちうさ」ですか？

にゃるら：あっ、はい。そうです。こういうフリから正解のパターンってあるんだ。

にゃるら：ということで、今日は満を持して「ごちうさ」の魅力を語りまくっていきます。

カエルDX：素晴らしいです。

にゃるら：まず先制攻撃を仕掛けようかな。カエルさん、ごちうさで一番好きなキャラクターは誰ですか？

カエルDX：一番好きなのは世界観ですかね。

にゃるら：質問が通じてなさすぎるだろ。

カエルDX：あえて言うなら…………シャロとか千夜……あーでもココアかなぁ。

にゃるら：3人選んじゃった。

カエルDX：にゃるらさんは、ごちうさのどこに惹かれたんですか？

にゃるら：カエルさん、ごちうさ1期のキャッチフレーズ知っていますか？

カエルDX：えっ、知らないですけど……。

にゃるら：「すべてが、かわいい。」「かわいさだけを、ブレンドしました。」なんですよ。こんなに、こんなに自信を持って「かわいい」を推してくる作品があるのかと。これはもう絶対に「かわいい」んだなって僕のようなバカでも分かる。じゃあ、どれだけかわいいのか見せてもらおうじゃないかとね、まずそこから入ったんです。

カエルDX：それで、めちゃくちゃかわいかったと。

にゃるら：もう、ね。最初は確かに「かわいい」って感想だったんです。きららだなって。そこから、2巻3巻と重ねるごとに、作品の世界観や話の構成、画力が飛び抜け始めて。きららの看板としての重みを何倍もの実力で跳ねのけてきたなって。

カエルDX：なるほど。

にゃるら：もう全然「かわいいだけ」じゃないじゃんってブチギレましたよ。

カエルDX：嘘つき！　ってなっちゃったんだ（笑）。

にゃるら：そうなんです。かわいいだけじゃこんなに完成されないんですよ。ほぼ毎話ちゃんとメインキャラクター5人を登場させた上で、みんなに魅力あるシーンを割り振り、さらに4巻5巻の頃には、話の締めに感動も入る。たった8ページにここまで詰め込めるか、これはもう日常系4コマの究極だなって。

カエルDX：わかりやすく言うと？

にゃるら：ごちうさ最高！

全員：（笑）。

にゃるら：ところで、テーブルに置いてあるこのきららMAXはカエルさんのですよね？

カエルDX：そうですね。僕が一番好きなごちうさの表紙の回を持ってきました。何度も眺めすぎてちょっとガビガビになってるんですけど。

にゃるら：Koi先生の画力は本当に凄いなぁ。このクオリティで毎月カラーページもありますからね。人間業じゃないよ。手塚治虫に続く、漫画界の神様です。

カエルDX：画集も持ってきましたよ。僕が画集の中で一番好きなのは、このチアリーディングのイラストです。このイラストのタペストリー持ってるんですよ。

にゃるら：いいですね。

カエルDX：にゃるらさんは、どのイラストが好きですか？

にゃるら：これです。リゼ先輩とシャロちゃんのイラスト。これね、とても脳に良いんですよ。

カエルDX：は？

にゃるら：わかりますか、このシャロちゃんがリゼ先輩の手に触れようとするもギリギリ実行しきれていない一瞬。シャロちゃんの乙女心の最たる部分を切り抜いた至高の1枚なんです。これはね、眺めていると脳が健康になってくるのがわかる。

カエルDX：こわ……。

にゃるら：カエルさんは、いつごちうさを知ったんですか？

カエルDX：アニメからです。弟と一緒にリアタイで1話を観ていて、そしたら弟が「これはすごいアニメになる！」って言い始めて。

にゃるら：見聞色の覇気でてるね。

カエルDX：弟もきららがめっちゃ好きで、もともと僕は弟の影響できらら読み始めたんで。

にゃるら：じゃあ、お兄ちゃんがきらら作家になったこと弟的にはうれしいじゃないんですか？

カエルDX：いや、僕にあんまり興味なさそうなんですよ。ごちうさとまちカドまぞくの話しかしないんで。

にゃるら：カッコいい弟だ……。ちなみに、弟さんはどのキャラが好きなんですか？

カエルDX：リゼです。リゼより歳上なのに「リゼお姉ちゃん」って呼んでます。

にゃるら：（笑）。

カエルDX：オタクの弟より、ごちうさの話しましょうよ（笑）。

にゃるら：じゃあ、もっとごちうさの好きな点挙げようかな。Koi先生って、どんどん4コマが上手くなっているんですよ。コマの使い方とか見せ方がとても上手くて。その中で細かい遊びも良くて、例えば、このコマとかシャロちゃんの擬音が「シャロ～ン」なんですよね。ラパンの時は「ラパパーン」だったり。

カエルDX：一瞬で該当ページ開くの読み込みが凄すぎるだろ。

全員：（笑）。

カエルDX：学生の頃とか、Koi先生の画集のメイキングページ見て練習しまくったんですよ、色塗りとか。

にゃるら：それが、きららフォワードの表紙までつながったんですから良い話じゃないですか。

カエルDX：確かに。Koi先生のおかげですわ。

にゃるら：きららを支える大先生に感謝ですね。

カエルDX：そろそろ時間ですね、最後に良い感じに締めてくださいよ。

にゃるら：いろいろと魅力を語りましたけど、ごちうさといえばやっぱりチノちゃんの成長物語ですからね。チノちゃんが色んな経験を積んで少しづつ大人びていく様が3期では特にわかりやすいと思います。

カエルDX：まるでスタッフみたいに語ってきたな……。

にゃるら：では、最後に一緒にやりましょう……。

2人：ごちうさ最高！！！