告白文化は日本独特のもの? ヨーロッパと日本の恋愛スタイルの違いとは(1/2 ページ)
オランダに3年間住んでみて経験したヨーロッパの恋愛文化
一般的に「日本人は物言いがあいまい。対して欧米の人ははっきり意見を述べる」と言われている。しかし、恋愛に関しては少し違うかもしれない。
筆者は2017年にフリーランスビザを取得し、オランダで暮らしている。立場としては移民なので、どこまでヨーロッパを理解できているかわからないが、恋愛観に関してはやはりちょっと違うなと思うことがある。
例えば「デーティング期間」。欧米には日本のように「付き合いましょう」とはっきり宣言することや「告白」と呼ばれるものはないようだ。友達以上恋人未満のお試し期間「デーティング」をへて相手との相性を確かめ、自然な流れでカップルになる。
私がデーティングの存在を知ったのは、オランダに来て2年目の冬だった。
仲間内で隣国に車で出かけた際、ここ数カ月いい雰囲気の2人がいたので「○○と○○って付き合ってるんでしょ?」と車の中でズバッと聞いてしまったことがある。一瞬空気がシンとして、助手席に座っている別のオランダ人が「マリコ、西欧にはデーティング期間というものがあって……」と説明してくれた。
カップルによって期間に差はあるが、おおむね数カ月の「お試し期間」をへて、恋人になるらしい。デーティング期間中は、複数の人と相性を確かめ合うこともあるらしく二股にはならないという。ちなみに「相性を確かめる」行為にはキス以上も含まれる。日本だと漫画やドラマなどでも「告白」の過程があることが多いが、欧米では一般的ではないようだ。
付き合っているのか付き合っていないのか、ビミョーな期間を1カ月から長くて半年くらい続け、どちらからともなく「僕って(私って)あなたの恋人?」と聞いたり、親しい友人や家族にも紹介したりして付き合い始めるらしい。
というわけで、私の「付き合ってるんでしょ?」という質問は、まだビミョーな関係の2人に対して、直球で空気の読めないことを聞いてしまっていたのだ。その後、2人は付き合うことになったけれど、悪いことをしたなと今でも申し訳なく思っている。
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