「お誕生日おめでとう、お母さん」 コロナ禍で会えない母への思いをつづった漫画が心に響く(1/2 ページ)
落ち着いたら会ってたくさん話したい。
実家への思い、コロナ禍の影響や考えたこと……母の誕生日に贈ったカードに込められた気持ちを描いた漫画に思わず共感してしまいます。作者は漫画家のいしいまき(@141_maki)さんです。
鹿児島に住む母に、誕生日を祝うカードを送ったいしいさん。東京から、遠い故郷に思いをはせます。
実家の猫への恋しさ、1年前に誕生した甥にまだ1度も会えていない残念さ、足の悪い祖母への心配をつづり、自営業の飲食店で働く母に「弟やお父さんに頼ってたまには休んでね」と心の中で語りかけます。
そして自身を振り返るいしいさん。母には伝えていないけれど、コロナ禍で仕事がなくなった不安、夫に当たってしまったこと、結婚生活が続けていけるのか悩んだこと……さまざまな苦悩がありました。「結婚って思ったよりむずかしいね」と、今度母に相談したいとつづります。
周囲の励ましもあり、元気になってきたいしいさんが今思うのは、「大事なのは幸せを感じられる健康な心なんだ」ということ。実際のバースデーカードには「お誕生日おめでとう」としか書いていないけれど、「実家の窓から大きな桜島が見たいなぁ」「いつ帰れるか分からないけど、お互いに心と体の健康に気をつけて過ごそうね」――そんな1年の思いがシンプルなメッセージに込められています。
コロナ禍の影響で生活様式が変わり、体調を崩したり、不安になったり、大切な人に会えなかったり……我慢を強いられる日々を過ごしている私たち。離れているからこそ心配をかけまいとして言っていないこともあるでしょう。1つのメールや手紙の裏には、たくさんの思いが詰まっているのかもしれません。大切な人に思いをはせるお話に心がジーンとしました。
読者からは「とても心に響く漫画でした…このコロナ渦中、皆が皆不安に思う事ありますよね…」「とてもいいです!自分にも重なる部分があってジーンと来ました」など共感するコメントが寄せられています。
いしいさんは、自身の幼少期から漫画家デビューするまでの半生を描いた自叙伝コミックエッセイ『比べて悩んで落ちこんで』などをはじめ、さまざまな本のイラストや漫画などを手掛けています。東京での暮らしに関するメディア「アーバンライフメトロ」で「東京居場所探し」というコラムを連載中です。
作品提供:漫画家いしいまき(@141_maki)さん
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