魔女に命を救われ、恋した少年が受けた「永久の呪い」　優しさと愛が招いた切ない物語に涙（1/2 ページ）

　魔女に命を救われ、恋をした少年の漫画が、読者の心を揺さぶります。優しさと愛が招いた切ない物語。

　「お前、人間のガキか」――冷たい口調の魔女はその日、憐れみかただの気まぐれか、ひどい場所で命が尽きようとしていた少年を拾います。

　痩せ細って瀕死の状態だった少年は、彼女の元で元気を取り戻し、10年後には筋骨たくましい青年に成長。そんな彼は、自分を救ってくれた魔女に心底惚れていました。魔女がこの地を去ると言えば、「地の果てまでお供するよ」「挙式は引越し先であげよう」なんて言ってしまうほどに。

　一方で、人々から嫌われ、もともと独りで過ごしていた魔女は、青年が自分と共に生きることを許しません。「どうしてもついて来るというなら、ここでお前を殺していく」とすごむ彼女。青年はその死さえも受け入れようと覚悟を決めますが、魔女は彼を殺しはせず、“永遠に魔女のことを思い出せない呪い”をかけるのでした。

　「私のことなど忘れて幸福に暮らしてくれ」――。青年の気持ちを拒否する、永久の呪い。青年の幸せを願うからこそ、彼女は自身の存在を忘れさせたのです。

　それから長い長い時が流れたある日、魔女の家にだれかがやってきて……。魔女を待ち受けていた、切なくも尊い結末は、ぜひ漫画の本編で。

　作者は漫画家の納豆まぜお（@mazemazemazeo）さん。以前にポーカーフェイス同士が付き合い始めるラブコメ漫画や（関連記事）、魔法の本に封じ込められた悪魔と少女の漫画（関連記事）が話題になりました。Twitterやpixivでさまざまな短編漫画を公開しているほか、現在は『毒沼に落とされたいじめられっ子が、毒蛇に転生して無双する話』を毎週土曜日に更新中。今回紹介した作品は短編集『ウィッチズライブラリー』に収録されています。

作品提供：納豆まぜお（@mazemazemazeo）さん