昔憧れたキャラクターも、今の価値観で見ると―― 視聴者側の変化を描く漫画に考えさせられる(1/2 ページ)
そう感じた作品は、いっそ時代劇として楽しもう。
昔好きだったキャラクターも、見る側の価値観が変化したせいで、今はもう受け入れがたいのでは? そう問いかける4コマ漫画が興味深いです。言われてみると、古い作品だとキャラの言動が今の世情にそぐわないケース、いろいろありそう。
昔見ていたアニメが月額動画サイトで配信開始されていたことに気付いた主人公。「ドン・レオパルド様カッコよかったなぁ……」と、初恋のキャラクターを懐かしんで再生します。
ところがあらためて見ると、「タバコは男がたしなむもの、レディが喫煙とはいただけないな……」と、かなり時代がかったドン様の発言にドン引き。喫煙がかっこいいものであるという前提も、「男は~女は~」といった決めつけも、今見ると時代を感じてしまいますねえ……。
漫画では「価値観が昭和すぎて、見返さないほうがよかったかも……」との嘆きで締めくくられていました。変わったのは視聴者のほうですし、今の価値観で古い作品を裁いても仕方ないのですが、昔好きだったものが素直に楽しめないのも寂しいところ。もはや「そういう時代もあったよね」と、時代劇のつもりで見たほうがいいのかもしれません。
作者の牛帝(@gyutei_4koma)さんには、読者から「今見るとコンプライアンスに引っかかるドラマやら映画やら多いよね」「喫煙者丸ごと排斥される世の中が来るとは思わなかったろうな」「現在の価値観も今後どう転ぶか分からない」といった感想が寄せられています。
同作は中年男性を女性として擬人化した、「中年男子(なかとしおのこ)の日常」シリーズの一編。ほかにも、漫画を読んでも内容が覚えられなかったり、集中力の衰えでアニメが1話分すら完走できなかったり、老いたオタクの悲哀が描かれています。
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