ニュース

何になるかな? リニア中央新幹線の「列車名」 新幹線の列車名・愛称のひみつを探る月刊乗り鉄話題(2021年6月版)リニア中央新幹線の「列車名」大予想(1)(1/2 ページ)

「のぞみ」「ひかり」「こだま」「はやぶさ」「こまち」「さくら」「みずほ」などなど、新幹線の愛される列車名・愛称の由来とは……。

advertisement

 「のぞみ」「ひかり」「こだま」といえば、東海道・山陽新幹線の列車名ですね。


東海道新幹線「こだま」(写真:杉山淳一、以下同)

 ところで、なぜ列車に名前が付いているのでしょうか? それぞれの列車が分かりやすくなるからです。名前を付けなくても、列車には固有の番号が与えられて内部では正しく管理されています。「列車番号」(関連記事)です。

 列車名の有無で会話はこうなります。

advertisement

列車名がなかったときの会話

「こんどの出張、"東海道新幹線の各駅停車"で名古屋にいくよ」

「えっ、うそだろ各駅停車なんて、"いちばん早いヤツ"のほうがラクでしょ。せめて"ちょっと早いヤツ"がいいでしょ」

「いやー、のんびり各駅停車で、グリーン車だと安いきっぷがあるし」

列車番号しかなかったときの会話

「こんどの出張、"723A"で名古屋にいくよ」

「えっ、うそだろ各駅停車なんて、"227A"か"31A"のほうがラクでしょ。せめて"511A"がいいでしょ」

「いやー、のんびり各駅停車で、グリーン車だと安いきっぷがあるし」

列車名がある会話

「こんどの出張、"こだま"で名古屋にいくよ」

「えっ、"のぞみ"のほうが早く着くじゃないの、せめて"ひかり"でしょ。」

「いやー、のんびり各駅停車で、グリーン車だと安いきっぷあるし」

 列車名がなくても会話できちゃいそうですが、やはり列車名があると自然です。列車番号では普通の乗客にはさっぱり分かりません。いや、これも鉄オタは分かってしまうかもだけど(笑)。

 でもこれが「きっぷの表記」や「駅の発車案内」だと、列車名がないと不都合が出てきます。列車名があるおかげで、「のぞみに乗る」といえば東海道新幹線だし、「はやぶさに乗る」といえば東北新幹線、「こまちに乗る」といえば秋田新幹線の列車だと分かります。ちなみに新幹線の場合「のぞみ○○号」の○○の部分は列車番号の数字が入ります。

 前置きが長くなりましたが、今回は「リニア中央新幹線の列車名」が何になるのか、楽しく予想していきます。まずは新幹線「列車名」の由来やひみつを探っていきましょう。


リニア中央新幹線(JR東海「リニア中央新幹線特設サイト」より)

東海道新幹線の列車名は「光速」「音速」が由来

 1964年に東海道新幹線が開業したときの列車名は「ひかり」と「こだま」でした。速さの象徴である“光速”から「ひかり」、“音速”にちなんで「こだま」です。列車名は公募を参考に決まりました。得票数1位は「ひかり」、2位は「はやぶさ」、以下「いなずま」「はやて」「富士」と続きます。「こだま」は10位でした。

 「こだま」は東海道新幹線が開業する前、東海道本線で誕生した電車特急の名前でした。東京~大阪間を7時間前後で結び、初めて日帰りを可能にしました。1日で行って帰ってこられるから「こだま」。東海道を代表する列車名と、日帰りできるイメージが良く、「光」と「音」の関係性で東海道新幹線の各駅停車は「こだま」になりました。

advertisement

新横浜に着いた「ひかり」

 実は「ひかり」という列車名も初登場ではありません。「ひかり」は戦前に満州鉄道の急行列車として走っていました。戦後は1958(昭和33)年に、九州島内で初の急行列車として誕生しました。当時はまだ珍しかったディーゼルカーの最新型を採用し、運行区間は博多~小倉~別府間でした。その後運行区間が延長され、博多~小倉~別府~熊本、門司港~小倉~別府~西鹿児島(現・鹿児島中央)の列車となります。

 「ひかり」は九州を代表する急行列車でした。しかし東海道新幹線の最速列車として“出世”していったので、残された急行列車の名前は西鹿児島発着便が「にちりん」、熊本発着便が「くさせんり」になりました。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
  3. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  4. 「巨大なマジンガーZがお出迎え」 “5階建て15億円”のニコラスケイジの新居 “31歳年下の日本人妻”が世界初公開
  5. 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  6. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  7. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開【大谷翔平激動の2024年 「妻の登場」話題呼ぶ】
  8. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  9. 日本人ならなぜか読めちゃう“四角形”に脳がバグりそう…… 「なんで読めるん?」と1000万表示
  10. 遊ばなくなった“シルバニアのおうち”を大改造したら…… 娘が喜んだ“すてきなアイデア”に「なんということでしょう」