少女が行った突然の奇行…… 鏡にまつわる不思議な体験談を描いた漫画に震える(1/2 ページ)
合わせ鑑、割れ鏡など、鏡は日常に存在する「怪異」の入り口のひとつです。
自分の姿が映る鏡は、世界的に見ても怖い話や不思議な話、あるいは創作の題材として扱われています。日本においても鏡は古来より霊力の宿るものとされ、現在でも特別な存在として扱われており、それは日本神話や神社の御神体、また「鏡餅」などの単語からもなんとなく理解できるでしょう。
今回ご紹介する作品は、まさにその鏡の霊力によるものとしか思えない、ある人の不思議な体験談を漫画化したものです。作者はイラストレーターのしばたま(shibatamaa)さん。Instagramのほか、「しばたまブログ」にて作品を公開しています。
小学生の女の子「カナコさん」とその家族が体験した怪奇現象。なんでもない休日のこと、いつもならリビングで元気に遊んでいるカナコさんが、なぜか自室から出てきません。不思議に思ったカナコさんのお姉さんたちは、こっそりと様子を見に行きました。
お姉さんたちが部屋の中をのぞいたところ、部屋の真ん中に座り、手鏡を見てほほえむカナコさんの姿がありました。小さいカナコも成長して女の子らしくなってきたのかな、とほほえましく思うお姉さんたちでしたが……カナコさんの様子がどうにもおかしいのです。
お姉さんたちの声にまったく反応せず、まばたきもせずにじっと、ただただ手鏡へ笑顔を向けるカナコさん。これはおかしいぞ、と気付いたお姉さんたちは、カナコさんの背中をさすりつつ声を掛け続けたのですが、それでも反応を見せず……やがてカナコさんは奇妙な行動を取り始めます。
それは「笑顔のまま笑い声を上げ、自分の頬を手のひらで叩き続ける」というもの。あまりにも異様で突拍子もない行動に驚いたお姉さんたちは、自分たちのお父さんを呼び寄せます。
そして駆けつけたお父さんは、その様子を見て即座に鏡を取り上げ、叩き割りました。するとカナコさんは立ち上がり、そのままベッドへ行き倒れ込むように眠ってしまったそうです。
お父さんいわくその手鏡は、亡くなった知人のおばあさんから受け取ったお古、いわば遺品なのだと言います。後に「お古の鏡には念がこもる」と知り、その手鏡は使わないようしまっておいたのだそうです。カナコさんはそれをどうやって取り出したのか、その日が初めて手にした日だったのか、なぜ魅入られてしまったのか……。なんとも不思議なお話です。
こちらのお話は、作者・しばたまさんがフォロワーさんから聞いた実話を基にしています。「カナコさん」はフォロワーさんのお母さん。エピソードの提供者はこの話を聞かされた際に、「古い鏡やお古の鏡は受け取ってはいけない」と、母親であるカナコさんから念を押されたのだそうです。
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