「音が本当にイイ……」 広島電鉄の「被爆電車653号」が伝え続ける深い歴史にジーン 「まさに技術継承」感動する人が続出(1/2 ページ)
この夏も広島の街を力強く走ります。8月6日、9日の特別運行はネット生配信でも見られます。
歴史を伝え続ける「被爆電車」が走ることで知られる広島電鉄。2015年から継続実施する「被爆電車特別運行プロジェクト」の一環で、先日広島電鉄がTwitterで公開した動画に心を揺さぶられた人が続出しています。
動画制作は、全国各地の鉄道を主題にノスタルジー、そして鉄道と鉄道員への深い愛情を表現する鉄道動画でおなじみの鉄道ビデオグラファー、特急ぬめり(@NumeriExpress)さん。
動画に登場する被爆電車653号は1942年生まれ、車齢79歳のベテラン車両です。第二次世界大戦の原子爆弾で被災(大破)しつつもすぐに復旧され通常運行に復帰し、つい最近の2006年まで現役で活躍。2015年には1945年終戦当時の塗装に復刻され、今なおイベント時などに広島の街を元気に走っています。もちろん、2021年の夏も走ります。
この特別運行のためにベテラン653号を整備するのは若い整備士さん。さまざまな鉄道の音が方々で鳴り響く中、じっくりとていねいに、古い車両と静かに対話するように整備作業するシーンが格好良く、とても印象に残ります。
世代を超えて整備技術を、そして公共交通・市民の足として大切な役目を受け継いできた深い歴史を感じずにはいられません。動画には「最高の音」「素敵」「まさに技術継承」と感動のコメントが多く寄せられていました。
こうして大切に整備された被爆電車653号は、2021年8月6日と8月9日に広島の街を特別運行します。その様子は被爆電車特別運行プロジェクトWebサイトで行うライブ配信で自宅でも見られます。配信日時は各日ともに13時~14時10分(アーカイブ配信も実施)です。
併せて8月6日、同じく被爆電車である651号と652号も、原爆投下時刻である8時15分頃に原爆ドーム前停留場付近ですれ違う特別運行を行います。このときの651号からの車窓(前面展望)の様子を広島電鉄公式Instagramで配信予定です。
(大泉勝彦)
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