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文章を3行にまとめるAI「ELYZA DIGEST」公開 ニュースを人間並に正しく要約、物語は苦手?(1/2 ページ)

得手不得手はあるものの、ニュース記事や会話文などさまざまなスタイルに対応します。

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 入力された文章を3行に要約するAI、「ELYZA DIGEST」が、デモンストレーション公開されました。なんだか“対今北産業AI”みたいだ。

ELYZA DIGEST

 東京大学松尾豊研究室発のAIベンチャー、「ELYZA(イライザ)」が開発。サイトのフォームに入力されたテキストをもとに、数十秒程度で3行の要約文を生成してくれます。

使い方はフォームにテキストをペーストし、利用規約に同意のうえ「要約スタート」を押すだけ。URLを貼り、リンク先のページを丸ごと要約することもできますが、ねとらぼのようなニュースサイトの場合、脇のアクセスランキングや関連記事のタイトルまで拾われてしまうので、記事等の本文をコピペしたほうが正確

 開発にあたっては高精度な生成型要約モデルを目標に、大規模言語モデルを使用。AIによる要約でよく扱われるニュース記事だけでなく、口語や誤字脱字の多さゆえ難易度が高い、対話テキストの要約にも挑んでいます。

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対話文の要約例

 同社が900文字程度のニュース記事を用い、要約の精度をELYZA DIGESTと人間とで比較検証したところ、正確性は互角で、作業速度はAIが圧倒。その一方で、「流暢性」(文法やスペルミスがないか、主語の省略への補完ができているか、過剰な繰り返し表現がないか)の評価項目においては、いずれも人間に軍配が上がっています。

900文字程度のニュース記事の要約における、ELYZA DIGESTと人間の比較
要約の平均所要時間

 今回公開されたのは、デモ用の小さなモデル。同社はさらなる高精度化に取り組んでいくとのことです。


 ――と、前段までの文章をELYZA DIGESTで要約したところ、「入力された文章を3行に要約するAI『ELYZA DIGEST』が公開された。サイトフォームに入力されたテキストをもとに、数十秒程度で3行の要約文を生成。開発にあたっては高精度な生成型要約モデルを目標に、大規模言語モデルを使用」となりました。若干たどたどしい部分はありますが、確かに要所を押さえてくれています。

当記事の要約。もっと上手に書けば、AIもより良い要約文を出したのではないかと、ちょっと申し訳ない気もする

 ただし、物語の要約はあまり得意でない様子。Twitterでは「『走れメロス』を要約させたらセリヌンティウスが2度死んだ」「赤ずきんちゃんがおばあさんに食べられた」「『ごんぎつね』に『ごん』が出てこなかった」など、新たな物語が生まれたケースが話題となっています。

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