「大好きな猫を吸いたいけど、嫌われたくない!」 “猫吸い”への葛藤を描いた漫画に「分かる」の声(1/2 ページ)
吸いたいけど嫌われたくない。
猫ちゃんのお腹に顔をうずめてスリスリ、くんくんする「猫吸い」。そんな猫の愛で方を知ってしまった人の漫画が、猫好きさんの共感を集めています。
大奥に勤める三十代独身女性が猫を吸おうとする話
江戸時代後期の大奥を舞台にした漫画『猫奥』。大奥を取り仕切っている御年寄・滝山は無類の猫好き。ある日、同僚・花町の前髪に猫の毛が付いていることを発見します。
そのことを部下に話すと「出仕前に猫を吸っていたのでは?」と言われ、猫ちゃんのお腹に顔をつけてスリスリ、くんくんする「猫吸い」という愛で方を教えられます。
「五感で猫を感じる」というパワーワードに動揺する滝山ですが、気になるのは猫側の気持ち。中には嫌がる子もいるようですが、「吸われるのが好きな子はグルグル言う」と聞き、心が動きます。
お気に入りの猫・吉野ちゃんを吸うことを薦められた滝山。吸ってみたい気持ちと嫌われたくない気持ちがせめぎ合いながらも、吉野ちゃんの姿を探します。
そこへ現れた吉野ちゃんは灰だらけ。寒い日が続いたので竈で暖をとっていたのだと思われます。灰だらけの猫は冬の風物詩。春には洗われる運命が待っています。
猫吸いをするために吉野ちゃんを洗う二人。吉野ちゃんの悲しい鳴き声が遠くの部屋まで響きます。
すっかりキレイになった吉野ちゃんに顔をうずめようとする滝山。でも吸うことが出来ません。吉野ちゃんを五感で感じたいけれど、嫌われるのが怖い滝山なのでした。
このお話は8月23日に発売された単行本『猫奥(3)』に収録されているエピソード。作者は山村東(やまむら はる/@chyousinca)さんです。
最初の頃は周りに猫嫌いだと思われていた滝山ですが、徐々に猫好きであることが知られるように。あふれる猫愛が伝わってくる作品です。
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