町を完全に再現したジオラマの恐ろしい秘密とは――　少年が犯した罪と、“愛される恐怖”を描いた漫画に震える（1/2 ページ）

　小さな頃に抱いた淡い恋心。おそらくそのほとんどはすてきな思い出として、皆さんの胸の中に残されているのではないでしょうか。しかし、今回ご紹介する作品は、恋をする少年が犯したささいな過ちをきっかけに、得体のしれない不気味な結末を迎えるというお話です。

　社会見学なのか遠足なのか、小学生の一行が博物館を訪れています。そのほとんどは展示物に夢中なのですが……主人公の少年は、大好きなクラスメイトの女の子「ゆみこちゃん」の動向に夢中なのでした。

　ゆみこちゃんのグループは「自分たちの住む町を、完全に再現したジオラマ」を熱心に眺めています。やがてグループのひとりがふと見つけた、ゆみこちゃんの家の模型を持ち上げました。

　もちろん博物館の展示物に触るのはご法度、ゆみこちゃんのグループは引率の先生に怒鳴りつけられます。その拍子にゆみこちゃんの家の模型が床に落ち、その場から誰もいなくなり……少年は思わずそれをポケットにしまい込むのでした。

　家に帰った少年は、大好きなゆみこちゃんの家の模型を眺め、満足げな表情を浮かべていました。やがて時間は夜になり、彼は夕食もそこそこに部屋へと戻るのですが……暗くなった部屋の中、家の模型が光っていることに気が付きます。

　少年が模型の中をのぞき込むと、その中には小さなゆみこちゃんとその一家がいました。驚いた少年は模型を落としてしまい、同時に模型の光が消えてしまいます。彼は何が起きたのか飲み込めないまま、落とした模型を拾い上げ、その中をのぞき込むのですが……。

　少年がのぞき込んだ模型の中で、一体何が起きていたのか。罪悪感に駆られ、模型を返しに行った少年が見たもの、気付いてしまった「恐ろしいこと」とは。展示されていた模型は「自分たちの住む町を、完全に再現したジオラマ」……。「誰かに愛されている」というタイトルの意味とは。気になる結末は、漫画を読み進めてお確かめください。

　作者は電気こうたろう（@gurigurisun）さん。こうたろうさんは、noteにて本作品のような、不思議なお話を公開しています。