カニが人間の手足を手に入れて“自由”になるも…… 失ったものに気付く漫画が味わい深い(1/2 ページ)
何かを得るには何かを失わねばならないのか。
「もっといろんなことができる手と、いろんな方向へ歩ける足が欲しい」――。そんな願いを叶えたカニの漫画が、「幸せとは何か」と問いかけてくるようで、考えさせられます。
願った通り、自由に動く手足を得たカニは感慨にふけりますが、いいことばかりではありません。身体は人間並に大きくなり、生きるためにはより多くのエネルギーが必要になってしまいました。
それでもカニは前向きに、「いっぱい稼いで食わねば」と人間社会で働くことに。上司に厳しくしかられながらも、寝る前には満足げに「幸せだなぁ」とつぶやきます。
そんなある日、自宅に荷物が到着。梱包が解きにくくて、カニは思わず「はさみはさみ」と右手に目をやります。しかし、目に入ったのは5本の指が生えた手のひら。カニは「そっか、もうはさみじゃないんだ」とつぶやくのでした。
カニが自由を得る一方で失ったものに気付く、切ないラストは大きな反響を呼びました。カニは本当に幸せになれたのかどうかはなんとも言えず、リプライでも「望み通りになったのに、少しさみしい」「なんでもできるようになった代わりに、余計なことをしなくちゃいけなくなったんだね」「会社でガミガミ言われても『幸せだなぁ』って感じるカニに感動」「『もうはさみじゃない』って気付きも幸せなんだろうな」など、さまざまな感想が寄せられています。
投稿主は犬のかがやき(@inunokagayaki)さん。今回の漫画は、診断メーカーで自作した「どうぶつ漫画のランダムお題」の診断結果をもとに執筆した作品で、お題は「しあわせなかに」でした。
作品提供:犬のかがやき(@inunokagayaki)さん
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