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地元に閉じ込められ、仕事を奪われ…… 自尊心を削られた女性を救おうとする親友の漫画に反響(1/3 ページ)

古い価値観にむしばまれる女性と、彼女に恋する親友の物語。

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 いじわるな世界でむしばまれていく“親友”を助けようとする女性を描いた漫画「アッコちゃんは世界一」が反響を呼んでいます。作者は漫画家の鳥トマト(tori_the_tomato)さん。


主人公「ナス」にとって世界一のアッコちゃん

 主人公の女子高生、ナスの親友のアッコはかわいくてスタイルがよくて「男ならきっと自分のモノにしたいッと思うもの全てを持っている女の子」。ナスは実は彼女に「恋して」いますが、その秘密は墓場まで持って行くことにしています。

 ナスが東京の大学に進学する一方で、アッコは父親に「実家を継いでほしい」と言われて地元の大学へ。しかし大学進学後に再会したアッコは、兄が東京から戻ってきて、父親から「女には会社継がせられない」と言われたことを話します。

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家業を継ぐために地元に残ったのに……

 「無理矢理関係を持たされた父親の取引先の社長の息子と付き合っている」「親に金持ちとの結婚を求められている」「男との食事が就活」――そんな状況を経て、アッコは結婚。披露宴は彼女をビッチ呼ばわりする友達ばかりで、彼女にとって地元は敵だらけなのだとナスは悟ります。


披露宴のスピーチに憤慨するナス

 結婚後もアッコとテレビ電話で連絡を取り合うナス。出産を控えたアッコは、義実家で同居し、家事に義父の介護、自分の仕事もこなす日々に、やつれたように見えました。出産予定日を過ぎても連絡はなく、それから何の音沙汰もなく1年。アッコからメッセージが届きます。「そろそろ死のうと思っとるんよ」「ウチの人生奪われるばっかりで嫌になっちゃった」


義実家での同居や介護、家事に疲弊し……

 地元に引き留められ、家業を取り上げられたことをはじめ、さなざまなことが「私の世界最高のアッコちゃん」の自尊心をじわじわと削っていたのだとふり返るナス。「アッコちゃんを苦しめる男みんな殺そう」とタクシーに飛び乗ったのです――。


 「女は地元に残るもの」「結婚して子どもを産むもの」「家事をして家族に尽くすもの」。そんな昔の価値観にむしばまれていくアッコの姿に胸が痛くなります。読者からは「私と私の親友をみてるみたい」「吐き気がするくらいこれは現実」「地方出身の女なので身に覚えがありすぎて辛い」といったコメントも寄せられており、そういった価値観に苦しむ人が今なおいることがうかがえます。

 作者の鳥トマトさんは、自由を愛する青年が因習に満ちた村に帰省する「破戒!令和因習村」など読み切り作品をジャンプ+で発表しています。

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作品提供:鳥トマト(tori_the_tomato)さん

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