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アカウント凍結をちらつかせて金銭を要求する「凍結屋」の被害がTwitterで相次ぐ Twitter「以前から存在について報告は受けていた」

12月28日より、当該アカウントは順次凍結、被害にあったアカウントの凍結も解除していっているとのことです。

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 Twitter上で現在、「凍結屋」と呼ばれるアカウントによる脅迫トラブルが問題になっています。Twitter社に問い合わせたところ、「以前から存在について報告は受けており、28日より凍結屋として報告されたアカウントを順次凍結していっています」とのことでした。

 凍結屋とは、故意に他人のアカウントを凍結させ、凍結防止や、凍結からの復旧をちらつかせて金銭を要求する悪質なアカウントのこと。調べてみると、2020年以前から被害の報告はちらほらとありましたが、それが2021年12月ごろになって急増。編集部にも12月半ばごろから複数の情報が寄せられていました。

Twitter 凍結屋 「凍結屋」とされるアカウントの1つ(現在はアカウント凍結済み)
Twitter 凍結屋 Twitterアカウントの「凍結サービス」「凍結解除サービス」などをうたっていた(上記アカウントの投稿より)

 もろもろの情報を総合すると、凍結屋の手口は以下のようなもの。

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  • 虚偽の通報を行い、対象のアカウントをロックさせる
  • ロックさせたアカウントに連絡し、凍結を防ぎたければ金銭(1万2000円~1万4000円ほど)を支払うよう脅迫
  • 脅迫に従わないとさらに攻撃を行い、アカウントを凍結させる

 凍結屋がどのようにして他者のアカウントをロック・凍結させているのかは不明ですが、恐らくアカウント売買などで手に入れたアカウントを大量に保有しており、それらを使って一斉に虚偽通報を行っているのではとみられています。

Twitter 凍結屋 「凍結屋」から送られてきたというDM(画像:読者提供/画像加工は編集部によるもの)

 他にも、公式アカウントでは「凍結させた実績」を頻繁に報告していたり、サイトやDM、専用のDiscordなどでは「他者のアカウントを有料で凍結させる依頼」を受け付けていたりも。また、そもそも虚偽の通報でも凍結されてしまったり、不当な凍結に対し異議を申し立てても受け入れられなかったりと、Twitter社の対応にも不満の声が多くあがっていました。

Twitter 凍結屋 専用のDiscordサーバーでは、凍結させたアカウントを報告しあっている様子も(画像:読者提供/画像加工は編集部によるもの)

 編集部ではこうした流れを受け、Twitter Japan広報に「凍結屋」の存在について認識しているか取材しました。

―― 現在話題になっている「凍結屋」について、Twitter側では認識していましたか。

Twitter Japan広報:以前から存在について報告は受けており、社内調査は行っていました。まだ調査・対応ともに継続中ではあるのですが、28日から凍結屋として報告されたアカウントを順次凍結していっています。一度凍結してもまた別のアカウントで復活しているケースもあるようですが、確認でき次第これも凍結するようにしています。

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―― 凍結屋によって凍結されたアカウントは復旧されるのでしょうか?

Twitter Japan広報:はい、並行して、被害者の凍結解除も順次行っています。これは日本だけでなく、グローバルの取り組みとして行っています。

―― そもそも「凍結屋」のような行為はシステム的に可能なのでしょうか。また、こうした行為はTwitterの利用規約上問題はないのでしょうか。

Twitter Japan広報:手口については詳細にはお答えできないのですが、Twitterでは利用される人全ての安全と、健全な会話の確保を最優先事項としています。悪意のある報告で他人のアカウントを凍結させたり、金銭を要求したりといった行為は、明確に弊社のルールに違反しています。

―― もしも凍結屋によってアカウントがロックされたり、金銭を要求されたりした場合、ユーザー側としてはどうしたらいいですか。

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Twitter Japan広報:不審なコンタクトがあった場合は、金銭を支払うことなく、該当するDMの報告をお願いいたします。また不当な強制的措置がされた場合も、金銭を支払うことなく、Twitterへの異議申し立てをお願いいたします(→アカウントの凍結またはロックに異議申し立てをする)。

―― 事前にユーザー側で防衛することはできるのでしょうか。

Twitter Japan広報:自衛手段としましては、フォロワー以外からのDMを受け取らないように設定しておく、フォロワー以外にツイートが見られないようにする(鍵をかける)などがあります。他にもTwitterではさまざまな安全対策を設けており、こちらのプレイブックにまとめて記載しておりますので、よろしければご確認ください(→Twitterの安全機能をまとめた「プレイブック」日本語版を発行)。ダイレクトメッセージの使い方については以下のページもご参照ください(→ダイレクトメッセージについて )。

 Twitter側としても、問い合わせや報告があればその都度社内で情報を交換したり、適切な部署に共有したりしています。積極的に通報・情報提供いただけますと助かります。


 Twitter社によると、以前から存在については認識しており、冒頭でも書いた通り、報告を受けたアカウントについては28日より凍結し、また被害者のアカウントも順次凍結解除していっているとのことでした。

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 編集部でも確認しましたが、12月30日現在、直近で話題になっていた「凍結屋」のアカウントは確かに凍結されていることが確認できました。今後もアカウントを変えて復活する可能性はありますが、もし怪しいDMを受け取ったりしても、該当するDMを報告する、異議申し立てを行うなど落ち着いて対応することが重要です。

「凍結屋」グループとみられるアカウントの1つ。現在は凍結済み

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