「PS5品薄でPS4の生産終了を撤回」報道をソニーが否定 「PS4の生産を昨年末で終了するという計画はありませんでした」(1/2 ページ)
「PS5不足のためPS4生産停止を撤回したのは事実ではありません」と否定。
プレイステーション 5の品薄を受け、前世代機であるプレイステーション 4の生産終了が撤回されたとの報道が話題になっています。しかし、編集部の取材に対しソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)広報は、そもそも「PS4の生産を昨年末で終了するという計画はありませんでした」と報道を否定しました。
発端となったのは、米経済メディア「Bloomberg」が1月12日に掲載した記事。内部の関係者への取材をもとに、SIEは当初2021年末でPS4の生産を中止する予定だったが、PS5の不足を受けてこれを撤回し、さらに100万台のPS4の出荷を決めた――という内容でした。また13日にはニュースサイト「GIGAZINE」も、Bloombergからの伝聞で「ソニーが『PS5』不足のため『PS4』の生産終了を撤回したとの報道」との記事を掲載。さらにライブドアニュースもGIGAZINEの記事を「ソニーが『PS4』生産終了を撤回か、『PS5』不足のため」とのタイトルで掲載し、大きく拡散される形となりました。
ただ、GIGAZINEやライブドアニュースの記事タイトルだけを見ると一見、PS4が既に生産を終了していたようにも読めますが、元のBloombergの記事によれば、PS4の生産終了はあくまで内部関係者による“非公開”の“予定”であり、公式には未発表。また同じ記事内でSIE広報による「昨年末で終了する予定はなかった」とのコメントも掲載していました。
こうした流れを受け、編集部でもあらためて「PS5不足のためPS4生産停止を撤回したというのは事実か」「現在のPS4の生産状況」について、SIE広報に問い合わせたところ、次のような回答が得られました。
SIE広報:PS5不足のためPS4生産停止を撤回したのは事実ではありません。PS4の生産を昨年(2021年)末終了するという計画はありませんでした。PS4はSIEにとって最も多く売れたコンソールゲーム機の一つであり、過去のハードウェアと同様に、世代の移行期においては新旧両方のハードウェアを並行して生産・販売しています。
SIEによれば、Bloombergへのコメントにもあったように、PS4の生産を昨年末で終了するという計画はそもそもなく、現在もPS5と並行してPS4の生産・販売は続けているとのことでした。なお既報の通り(関連記事)、PS4 Proについては2021年1月に全モデルの出荷完了をしていますが、現在のスタンダードモデルにあたる「ジェット・ブラック 500GB」はその後も販売を継続しており、現在まで特に生産終了のアナウンスなどは出ていません。
ネット上では一連の報道を受け、「そもそもPS4を生産終了するなんて言ってたっけ」「そもそもPS4生産は終了してない」といった指摘の他、「PS4も店に売ってないが?」とPS4も品薄であることを指摘する声や、「いや、PS5作れや」とそもそもの問題解決になっていないといった声など、さまざまな反応がみられました。
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