国際スケート連盟、GPシリーズからロシア杯を除外 ロシアのウクライナ侵攻による制裁の影響続く
別の開催国が検討されるもよう。
国際スケート連盟(ISU)は4月25日、今後新たな通知があるまでロシアとベラルーシでは国際大会を開催しないと発表しました。これは2月から続くロシアによるウクライナ侵攻を受け、24日に行われたISUのオンライン理事会による決定です。
これに伴いフィギュアスケート2022/23シーズンのグランプリシリーズでは、6大会のうちロシア杯が除外されることに。2022年11月25日から27日に予定されていた同大会はロシアとベラルーシ以外の開催国が計画されることになりました。
またISUは今回の発表に際し、「評議会は紛争の影響を受けるすべての人との連帯を再確認し、ロシアのウクライナ侵攻を再度最も強い言葉で非難する」とその目的を明確に前置きしています。
国際オリンピック委員会(IOC)は2月28日にロシアとベラルーシの役員と選手を国際大会から除外するよう勧告を出しており、これを受け3月1日にISUは両国の選手が国際大会へ出場することを禁止。3月に仏モンペリエで開催された世界選手権へは北京五輪金メダルのアンナ・シェルバコワ選手、銀メダルのアレクサンドラ・トルソワ選手を含むロシア/ベラルーシの選手が欠場することとなりました。
これまでのスポーツ界におけるロシア/ベラルーシに対する厳しい制裁について、元フィギュアスケート選手のエフゲニー・プルシェンコは自身のSNSなどで猛反発。「政治とスポーツは別物」「人権侵害であり差別」などと主張し、それに対して賛否が飛び交う事態となりました(関連記事)。
また、露フィギュアスケート、エリザベータ・トゥクタミシェワ選手は、国際大会への出場が禁止されたロシア勢が出演するプルシェンコ主催のアイスショーへ出場。ロシア軍のウクライナ侵攻に伴う制裁で競技や活動が制限される現状に「大会に出たい。スケートがしたい」と自身のSNSでつづったこともありました(関連記事)。
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