巨大フライホイールが500円で回し放題!? トヨタ産業技術記念館のロマンあふれる展示が話題(1/2 ページ)
大規模な産業機械がボタン1つで動かせます。
トヨタグループの繊維機械や自動車技術を実機で体験できる、トヨタ産業技術記念館がTwitterで注目を集めています。入場料500円(大人一般。中高生および65歳以上は300円、小学生は200円)だけで、「動かすだけでお金が溶ける」とまで言われる2500トンプレス機のフライホイール(※)が回し放題……そんなことしちゃっていいの!?
※はずみを利用して回転を持続させ、回転の速さを一定にする車輪
トヨタ産業技術記念館は、日本の産業技術史を伝えるべく設立された施設。トヨタグループ創始者の豊田佐吉が発明した環状織機をはじめとした多くの産業機械を展示し、近代化産業遺産に認定されています。
話題のきっかけは、同館を訪れたTwitterユーザーのktgohan(@ktgohan)さんの体験談。歴史の古い機械の数々に驚かされるなか、特に目を引いたのが、来場者がボタン1つで動かせる、フライホイール式2500トン鍛造プレス機の実演展示でした。
というのも、この規模の機械は膨大な動力を要するため、業界関係者から「動かすだけでお金が溶ける」とまで言われるしろもの。これをしてktgohanさんが「普通は回し放題なんてしたら怒られるどころじゃ済まない」とツイートしたところ、「ワンボタンで動かしていいものじゃない」「そんなすごいものを500円払えば動かせるのか」などと大きな反響を呼びました。
さらには「大型のフライホイール式プレス機はあまり現存しておらず、実働するものは少ない」「プレス機の金型も大変貴重なうえに消耗品」といった情報も。それだけのものを本当に回し放題にしていいのか、編集部はトヨタ産業技術記念館に聞きました。
―― 巨大なフライホイールは通常、回すだけでかなりのコストがかかるとのことですが、回し放題でも大丈夫なのでしょうか?
トヨタ産業技術記念館 こちらの展示機は米国エリー社製の「2500トン自動鍛造プレス」といい、お客様がボタンを押して、稼働する展示物になります。基本的には何回も押していただいても大丈夫ですが、他のお客様がいたら順番に気を付けるなど、常識の範囲内にてお願いします。
―― 巨大マシンがたくさん動いていて楽しいとの声もあります。トヨタ産業技術記念館の見どころを教えてください
トヨタ産業技術記念館 当館はトヨタグループ17社で運営している博物館で、繊維機械と自動車技術の変遷を、本物の機械による動態展示やスタッフの実演でわかりやすく紹介しています。自動車館では、2500トンプレスのほかに「600トンプレス機」「メインボデー組付自動溶接機」「上塗り自動塗装装置」、繊維機械館では、「糸紡ぎ」「豊田式木製人力織機」「G型自動織機」等の実演をしております。サイトの館内案内ページに実演時の動画をまとめておりますので、ぜひご覧ください。
―― SNSで大きな反響を呼んでいますが、その影響はありましたか
トヨタ産業技術記念館 ご来館者様より、こちらのツイート(ktgohanさんの投稿)をスタッフに見せ、「このプレス機はどこにある?」といったお問い合わせを数件いただいています。
画像提供:ktgohan(@ktgohan)さん
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