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ポケモン 赤・緑の「カントー地方」全土をジオラマ化 建物から行き交うトレーナーまで再現したファンの力ってすげー!(1/2 ページ)

小学生時代のアイデアを大人になって実現した作者に話を聞きました。

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 「ポケットモンスター 赤・緑」の舞台、「カントー地方」を再現したジオラマが、すさまじいクオリティです。本来は俯瞰(ふかん)のマップを、ゲーム中の構造をもとに立体化している……!

マップを立体化すると、こんな形になるのか!
ななめから見ると、立体感がより分かりやすい

 作者はTwitterユーザーのうま(UMA)さん(@UMA_RABBIT)。2020年の6月ごろに製作に着手し、YouTubeチャンネルを立ち上げて製作の過程を配信してきました。

製作は冒険の始まりの地、マサラタウンからスタート。南のほうに「かがくのちからってすげー!」の人まで配置されている

 製作にあたっては、ゲーム画面で地形を確認して設計図を作成。公式のイラストマップも参考に、画用紙とスチレンボードで工作しています。

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 ゲーム上の段差や山地といった地形もさることながら、ディテールもとことん作り込まれています。草むらや水辺には、そこに生息するポケモンがいますし、橋やサントアンヌ号などの構造物もばっちり。スマブラのステージにも採用されているヤマブキシティには、マリオやカービィらファイターを配置する遊び心も。

よく見ると主人公とヒトカゲが
サファリゾーンもポケモンがいっぱいで楽しげ
俯瞰で見ると出航が難しそうなサントアンヌ号も、これならどうにか出られそう?
ヤマブキシティの大乱闘
ヤマブキシティとタマムシシティには、発光ギミックまで仕込まれています

「小学1年生のころのアイデアを今こそ実現してみよう」

 ポケモン愛が詰まった作品は、「冒険の思い出がよみがえる」「立体で見ると『ディグダの穴』のすごさが分かる」「かがくのちからってすげー!」と大好評。編集部は壮大な製作をやり遂げたうまさんに詳しい話を聞きました。

──製作を始めたきっかけを教えてください。

うまさんジオラマの元になったポケモン 赤・緑を初めてプレイしたのは、小学1年生のころです。最初にマサラタウンを出発して1番道路から2つ目の町へ向かったとき、下からは登れない段差の多さから、この土地は山のような形なのだと気が付きました。

 「この地形が立体的にはどんな見た目になるのか、作って確かめてみたい」というアイデアが浮かんだのですが、当時はジオラマを作るすべを身につけておらず、20年以上もアイデアを忘れていました。

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 それから時は流れ、2020年。猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で、当時勤めていた会社での外回りの営業が停止して、4~5月は自宅待機を余儀なくされました。この機会に新しいことに挑戦しようと考えたとき、小学1年生のころのアイデアを今こそ実現し、ジオラマの製作過程をYouTubeに上げてみようと思ったわけです。

──ジオラマのサイズはどの程度でしょうか。

うまさんゲーム内の1マスを1センチ角で計算して作りました。最終的に、サイズは縦幅3メートル87センチ、横幅は3メートル60センチにまでなりました。

──1番大変だったのはどの部分でしょうか。

うまさんタマムシシティとセキチクシティとをつなぐ「サイクリングロード」というマップがあるのですが、ゲームの設定ではタマムシシティ側からセキチクシティ側にかけて下り坂になっています。ただ、公式イラストでは橋として描かれていまして……傾斜のついた1メートル超の橋を立体に起こす作業に苦労させられました。

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 そんな中、YouTubeを見てくださっている人のなかに建物の設計士の方がいらっしゃって、橋の補強案をうかがえたのは幸いでした。それでも素材に画用紙やカラーボードを使う都合上、補強だけでは下に大きく反ってしまうので、公式の設定とは異なりますが、タコ糸を使ってつり橋にすることで解決しました。


 2年間、苦心の末に壮大なジオラマを作り上げたうまさん。これに飽き足らず、8月からは「ポケットモンスター 金・銀」のジョウト地方に着手するとのことです。

画像提供・協力:うま(UMA)さん(https://twitter.com/UMA_RABBIT/media

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