ニュース

アニメ市場、2年連続で縮小 コロナ禍による制作遅延やタイトル減少響く 帝国データバンク調べ(1/2 ページ)

その一方で、ネット配信市場は躍進。NetflixやAmazonへの作品提供といった、米国との取引が倍増しているとのことです。

advertisement

 帝国データバンクが、特集企画「アニメ制作業界動向調査(2022)」を公開。「アニメ市場は2年連続で縮小」と、苦境を伝えています。

2年連続の縮小は、データが存在する2000年以降で初

 資料によると、2021年のアニメ制作市場の規模は2495億8200万円で、前年の2633億円から5.2%減少しています。その背景にあるのは、コロナ禍による制作の遅延や見合わせ。放映タイトル数の減少に伴って仕事の量も減り、多くの制作会社が減収や前年並みの売上高水準にとどまったといいます。

テレビアニメの制作本数は4年連続で減少し、7年振りで300本割れとなる278本

 コロナ禍の影響が緩和された2022年の市場については、一転して増加するとの見通し。ただ、制作遅延となった作品の繰り延べも多く含めたうえでの数字ゆえ、過去最高だった2019年の水準には届かず、アニメ制作市場は頭打ちの傾向がみられるとしています。

advertisement

 制作会社の売上動向では、全体で増収が31.8%、減収が36.1%。損益面では赤字企業が39.8%となり、前年の38.9%を上回って過去最高を更新しました。人手不足による受注の制限に加え、人件費や外注費の増加もあり、減収効果も重なって赤字となった企業が多かったといいます。

元請・グロス請け企業の減収は小幅に留まったが、下請けの専門スタジオは大幅に落ち込んでいる

 その一方で、アニメ配信市場が過去最高の930億円を記録したといったポジティブな話題も。Netflix やAmazonなど、動画プラットフォーマーへの作品提供や独占配信、直接契約・取引といった機会が急増し、米国企業との取引は前年調査から倍増しているとのことです。

 自社コンテンツを有する大手や元請はライセンス収入などで安定的な収益を確保しており、「いかに有力で展開しやすいIPを有するか否かで収益動向が左右される」との指摘も。海外動画プラットフォーマーとの連携などもあわせて、「ヒット作の収益還元といった仕組みづくりが引き続き急がれる」としています。

(C)TEIKOKU DATABANK, LTD.

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  3. 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  4. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  5. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  6. 柄本佑、「光る君へ」最終回の“短期間減量”に身内も震える……驚きのビフォアフに「2日後にあった君は別人」「ふつーできねぇ」
  7. 「秋山さん本人がされています」 “光る君へ”で秋山竜次演じる実資の“書”に意外な事実 感動の大河“最終回シーン”に反響 「実資の字と……」書道家が明かす
  8. 「品数が凄い!!」 平愛梨、4児に作った晩ご飯に称賛 7品目のメニューに「豪華」「いつもすごいなぁ」【2024年の弁当・料理まとめ】
  9. 「私は何でも編める」と気付いた女性がグレーの毛糸を編んでいくと…… 「かっけぇ」「信じられない」驚きの完成品に200万いいね【海外】
  10. 「巨大なマジンガーZがお出迎え」 “5階建て15億円”のニコラスケイジの新居 “31歳年下の日本人妻”が世界初公開