イラスト生成AI「mimic」ベータ版の提供を終了へ 「不正利用を防ぐ仕組みが不十分だった」(1/2 ページ)
8月30日中にはトップページを除いた全ての機能を停止するとのこと。
イラスト生成AI「mimic」は8月30日、ベータ版に寄せられた意見を踏まえ、ベータ版の提供を全て停止すると発表しましました。主な理由として、「ベータ版では不正利用(※)を防ぐ仕組みが不十分であると考えたため」と説明しています。
※利用者が著作権を保持していないイラストを、著作権者の許諾なくアップロードすること(あくまで利用規約違反という意味で、現行の著作権法ではAIサービスに学習させるための利用は著作権侵害とはなりません)
イラスト生成AI「mimic」は、イラストレーターが自分のイラストを学習させることで、自分の絵柄のイラストを生成することができるというAIサービス。しかし8月29日にサービスが公開されると「他人のイラストを取り込んで生成したイラストを悪用するケースが発生するのでは」と懸念する声が続出。一応、ガイドラインでは他人のイラストをアップロードしてはいけないことになっていましたが、どのように不正利用を防ぐかは明記されておらず、不安がる声も多くあがっていました。
機能停止は30日中には行われ、その際、これまでに作成されたイラストーメーカー(作成中のものも含む)は全て削除される形に。他にも、イラストメーカーに関連する全ての画像はサービスから削除、また問い合わせフォームや公式Discordも併せて閉鎖されるとのこと。ただし、不正利用に関わる課題を改善できた場合は、正式版としてあらためてリリースする予定としています。
リリースではベータ版への反響について「想定を遥かに超える数のご意見を頂戴いたしました」と振り返りつつ、今後のサービス展開に際し「不正利用を含め様々な課題を改善する必要があると考えております」「AIにイラストを学習させることに様々なご意見があることは承知しておりますが、日本発の、クリエイターとともに歩むAIサービスを作っていきたいと考えております」とし、今後も正式版リリースに向け改善を進めていくと語っています。
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