ニュース

近大のチョウザメ研究で「メスしか生まない“超メス”」の存在が証明される キャビア養殖の効率化へ(1/2 ページ)

高級食材がもっと身近になるかも……?

advertisement

 近畿大学水産研究所新宮実験場によるチョウザメの研究で、「メスのみを生む“超メス”」の存在が証明されました。メスしか生まないということは、ゆくゆくはキャビアがいっぱいできる……!?

新宮実験場で飼育研究しているコチョウザメ
赤文字で「WW」と併記されている稚魚が超メス。雌性を決定するW染色体だけを持つ

 チョウザメは生殖腺が発達するまで、外見からはメスとオスを判別できません。ゆえにキャビアの養殖では、性別が分かるまでの数年間はオスもまとめて飼育するしかありませんでした。この効率の悪さを解決すべく、新宮実験場は稚魚のエラ粘液によるメスとオスの判別や、オスからメスへの性転換といった研究に取り組んできました(関連記事)。

 チョウザメの性を決定する染色体はZとWで表現されています。これまではZ染色体だけを持つオス(ZZ)と、両方を持つメス(ZW)が存在すると考えられており、複数の実例で証明されてきました。これらの結果はW染色体だけを持つ超メス(WW)の存在も示唆していましたが、証明には至っていませんでした。

advertisement
母親由来の染色体のみを持つ個体を発生させる手法「雌性発生」により、超メスが生まれる可能性があると考えられていた

 そこで研究チームは、超メスの作出を図る飼育実験を実施しました。その結果、独自開発のPCR検査法による遺伝型を判別などを経て、各個体の中から超メスの存在が確認されました。

 この手法で生まれたチョウザメから超メスを選別し、親魚まで育成して採卵できれば、メスだけの飼育が可能に。チョウザメ養殖の飛躍的な効率化が期待されます。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「ロッチ」中岡、顔にたっぷり肉を蓄えた激変ショットに驚きの声 「これ…ヤバいって」「すごい変身っぷり」
  2. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  3. 「東京チカラめし」約2年ぶりに東京で“復活” まさかの出店場所に驚き「脳がフリーズしそうに」
  4. 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
  5. 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  6. 大谷翔平がエスコート 真美子さん「ドジャース奥様会」に再び登場で頭ひとつ抜き出る
  7. 16歳お姉ちゃんと0歳弟、赤ちゃんが泣くとすぐに抱っこして…… 愛をそそぐ姿に「愛しさ溢れてて号泣」「いいね1万回押したい」
  8. 「新紙幣出てきたんだけど」 レジで“千円札”見た若者がポツリ→まさかの正体にショック広がる 「そうだよねえぇ」
  9. 川をせき止めるほどのゴミ→ボランティアがを徹底的に掃除したら…… 見違える変化に驚き
  10. 地元民向け“バリカタ仕様”の袋麺だと思ったら……思わぬ落とし穴に「トラップ仕掛けられてる」「自分も引っかかった」