あばら骨がくっきり見えるほど痩せ細った子猫を保護、今では…… “謎の大型雑種”へと成長した姿が驚愕必至
第6回は保護猫「シル子」ちゃんです。
近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。
昨今、COVID-19(新型コロナウイルス感染症/以下、コロナ)の影響でペットを飼う人が増加。一般社団法人ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によると、2021年の新規飼育者は犬がわずかに減少しているものの猫は昨年より多く、ともにコロナ前より増加している結果となっています。
そんなペットブームの裏には、多頭飼育崩壊や飼育放棄などの問題が潜んでいます。家族の一員としてかわいがられるペットたちが多くいる一方、飼育放棄されたたくさんの犬猫たちが愛情を求め、里親を探しているのです。
そこで、ねとらぼ生物部では保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。
第6回は飼い主・messie(@fairymessie)さんと暮らす保護猫「シル子」ちゃん(現在の年齢:14歳)。あばら骨が見えるほど痩せ細っていたシル子ちゃんの驚異の成長と、“クセがかなり強く存在感がありすぎる”という現在の様子をご紹介します。
―― シル子ちゃんとの出会いと、保護当時の状況を教えてください
messieさん:2008年初秋、家の近所の道端にひとりでフラフラと現れた子猫を発見しました。子猫は当時まだ生後2カ月過ぎでしたが、小さな空き地を縄張りにして定住しだしているようでした。
「カワイイからきっと拾う人がいるはず!」と思い日々様子を見ましたが、なぜかずっと誰にも拾われず。どうやら子猫は極度の人見知りで、自分にしか懐いてなかったようです。発見からおよそ1カ月後、覚悟を決めて保護しました。
子猫は「シル子」と命名。保護当時、シル子はあばら骨がくっきり浮き出るほど極度に痩せており、おなかには寄生虫がいました。
また外では懐いていたくせに、保護して家に連れてきたら避けられまくり、1週間ちょっとは家具の下に隠れていました。しかしある夜、シル子がなぜか夢に出てきて、お話したら何か納得したらしく、その後すぐに懐いてくれました。不思議な体験でした。
―― シル子ちゃんの現在の様子を教えてください
messieさん:大事にお育てして、今ではデカすぎる猫(デブではない)として元気に君臨しておられます。クセがかなり強く存在感がありすぎて、少数のツボったファンのフォロワーさんがおります。14歳と高齢の域に入りましたが、“ごはんクレクレ絶叫”を長時間するほどお元気です。
ちなみに私は趣味でたまに製パンをしているのですが、シル子はなぜかパンを焼くときに「オーブン番」をしてくれるというかなり珍妙な特技があります。
―― 最後に、保護動物に対する思いを聞かせてください
messieさん:保護動物の譲渡先がなかなか見つからない原因の一つとして、「ペット飼育可の物件が少ない」「現状ペットを飼育できない物件で暮らしている」などの問題があると思います。
例えば猫なら、キチンと飼育すれば音も匂いも少ないです。禁止ではなく、さまざまな条件を付けてペット飼育可として貸し出せば、救われる子も増えると思います。
また飼育中に引っ越すことになり、“ペット可の物件が見つからないから手放す”といったこともなくなってほしいです。
(了)
どデカく成長したシル子ちゃんの姿に驚かされるエピソードでした。messieさんいわく、シル子ちゃんの写真を人に見せると「デカッッッッッ!!!」というリアクションが返ってくるそうですよ。
「謎の大型雑種」としてみんなから愛されているシル子ちゃんの日常は、messieさんのTwitter(@fairymessie)とInstagram(@fairymessie)で公開中。これからもmessieさんのもとで、元気に長生きしてくれることを心から願っています!
ねとらぼ生物部では、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。
愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽に【こちら】までお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。
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