近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。
私たちの身近な場所で繰り返されている、動物たちの殺処分や衰弱死などの厳しい現実。しかしまた一方で、動物との心あたたまる出会いや愛に満ちた生活が、保護活動によって生まれ、営まれていることも事実です。微力でも地道に保護という選択を伝え続けていくことが、動物たちの命を守ることにつながるかもしれません。
そこで、ねとらぼ生物部では保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。
第1回は飼い主・みいすけさんと暮らすハチワレ柄の保護猫「レオ」さん(現在の年齢:4カ月)。最悪の事態を覚悟するほどの衰弱した状態で、獣医師から「目に障害が残るかもしれない」と言われた保護当時の状況や、現在の様子を紹介します。
―― レオさんとの出会いと、保護当時の状況を教えてください
みいすけさん:2022年5月、私の両親が近所の人から押し付けられる形で実家で保護しました。レオは当時、生後2〜3日でひどい風邪をひいており、下痢のため苦しそうにいきんでいました。
母が動物病院へ連れていくと、獣医師からは「目に障害が残るかもしれない」と言われたそうです。また今度はひどい便秘になり、離乳食も食べられず、食べたとしても戻してしまうようになりました。
うんちも思うように出ない様子で、たくさんいきんで疲れたのかうずくまってしまって、体温は徐々にぬるくなり……。最悪のことも考えましたが、ごはんを食べず吐いてばかりの子猫はそのままにしておくと低血糖を起こして死んでしまうという記事を以前見たことがあったため、それを思い出しブドウ糖を水に溶かしたものをシリンジで与えました。
そのおかげかレオは回復し、翌朝母が再び動物病院に連れていくと、獣医師から「その判断は正解でしたね」と言われたらしいです。
―― レオさん現在の様子を教えてください
みいすけさん:獣医師から「目に障害が残るかもしれない」と言われましたが、今では大きくきれいな瞳で甘えてくるようになりました。母や私が寝ていると胸の上に来てゴロゴロと喉を鳴らし甘えてきます。
今では家族で「あの衰弱した様子は夢だったの?」と笑って話すほどやんちゃです。先住猫2匹とも打ち解け、イタズラして制裁を受けるということを繰り返しています。
―― 最後に、レオさんへの思いを聞かせてください
みいすけさん:実は、私が夫とケンカをして家を飛び出し、実家に来た日がレオと出会った日だったんです。「レオが遠くから助けを呼んでたのかもしれないね」なんて家族でたまに話します。あのとき、レオの命をつなげることができたから、ある意味、夫とケンカして実家に来たのも良かったなーって思っています。
(了)
猫風邪で一時は生死をさまよったものの、みいすけさん家族の献身的なサポートと愛情で奇跡的に回復したレオさん。これからますます成長していく姿がとっても楽しみです!
ねとらぼ生物部では、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。
愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽に【こちら】までお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。
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