8年間野犬だったワンコ、人に怯え散歩もできなかったが……　笑顔でくつろぐビフォーアフターに「涙が止まりません」

　8年間を野犬として過ごし、愛護センターにいたビビりの「ビビ」ちゃん。その後、現在の飼い主さんとの出会いで変わっていく姿を捉えた動画がYouTubeチャンネル「tamtam【本当にあった保護犬猫の物語】」に投稿されました。動画は記事執筆時点で36万回再生を超え、「涙が止まりません」「1つの命が幸せになったことに感謝」と感動の声が集まっています。

　投稿主のtamtamさんは、人を知らない元野犬のビビちゃんを縁あって家族としてお迎えしました。当時、ビビちゃんの皮膚はボロボロ、爪は伸び切っており、誰とも目を合わせようとせず怯えていました。お家に来る途中、ビビちゃんはケージの中で暴れてうんちまみれだったそうですが、それよりもtamtamさんが気になったのは、ビビちゃんの目。痛々しいほどに見開いたその目は、tamtamさんを見ないように必死で「いつか時間がかかってもこの子の安心した顔が見たい」と、tamtamさんは心の底から思ったといいます。

　今までまともに人と触れ合ってきた経験がないビビちゃんは、見るもの触れるもの全てが怖いようで、いつも家の隅っこにおり、決して感情を出しませんでした。さらに、専門のトレーナーさんの指導の元、初めてリードをつけてお散歩したときにはパニック状態に。一歩も歩けない日もありました。

　それを見た近所の人からは「可哀想で見ていられない」「もうやめてあげたら？」という声もありましたが、それでもtamtamさんは諦めず、毎日欠かさず外にお散歩へ行くことを決意。ビビちゃんのペースに合わせてゆっくりと歩き続けたのです。

　それから季節が心地よい春になったころ、tamtamさんがふと横を見ると、おだやかな表情で風の匂いをかぐビビちゃんの姿が。ずっと見たかったビビちゃんの笑顔が見られ、「何なんだこのかわいい生き物は！」と思わず心の声をもらすと、ビビちゃんは目を真ん丸にして驚いていたのだとか。そんな姿もかわいくてたまらなかったそうです。

　ビビちゃんは、今でも相変わらずビビり屋ですが、人を知って少しずつ変わり始めたとのこと。「おいで」と「おすわり」ができるようになり、草むらで転げまわるのが大好きに。ソファの上が心地よい居場所なんだということも知りました。

　tamtamさんにとってビビちゃんとの生活はとても幸せを感じるもの。しかし、ふと同じ愛護センターにいたワンコたちの姿が浮かぶときもあるそうです。ビビちゃんにこれからもあたたかな日々が続くこと、そして今なお新しい飼い主を待ちつづけ、過酷な環境で暮らすワンコたちの幸せを願わずにはいられません。

　tamtamさんは、YouTubeチャンネル「tamtam【本当にあった保護犬猫の物語】」とInstagram（@tamasisters）、ブログ「たまさんちのホゴイヌホゴネコ」にて、一緒に暮らす元保護ワンコと猫ちゃんたちとの暮らしを公開。

　単行本「たまさんちのホゴイヌ」が販売中で、「ねこのきもち」「いぬのきもち」のWEB MAGAZINEでは、日常を描くイラストエッセイを連載中です。

画像提供：YouTubeチャンネル「tamtam【本当にあった保護犬猫の物語】」

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