気が済むまで抱っこされないとご飯を食べないコアラ　“コアラの機嫌をとる仕事”がほほえましい　「どれくらい抱っこする？」話を聞いた

　気が済むまで抱っこしてもらいたいコアラの動画がTwitterに投稿され、記事執筆時点で5万8000件以上の“いいね”を獲得。ツイートには、「満足そう…」「しっかり抱きついて可愛い」と反響が寄せられています。

　投稿されたのは、淡路島にある動物園「淡路ファームパーク イングランドの丘」（兵庫県南あわじ市）の公式Twitterアカウント。コアラの「のぞみ（14歳）」さんは飼育員さんに抱っこしてもらうのが大好きで、いつも自分が満足するまでぎゅっと飼育員さんの体につかまっています。

　のぞみさんが心地良いように、ゆらゆらと体を揺らす飼育員さん。のぞみさんはなんだかニコニコと笑っているような表情を浮かべ、とっても満足そうです。このようにのぞみさんのご機嫌をとることも、飼育員さんの大切なお仕事なのだそうですよ。

　リプライ欄には「抱っこ係りやりたい」「のぞみちゃんが幸せそうです」「なんと羨ましいお仕事」「ご機嫌になってますね」「お金払ってもやりたいお仕事」といった反響が続出しています。

　しかしのぞみさんの気が済むまでとは、果たして“どのくらいの抱っこ時間なのか”なども気になるところ。編集部は同園の担当者・後藤さんに詳しく話を聞きました。

――のぞみさんの性格やチャームポイント、体重を教えてください

後藤さん：のぞみは14歳で性別はメス、体重は8キロです。性格は甘え気味のツンデレで、チャームポイントはもこもこの毛並みです。

――のぞみさんにはお気に入りの飼育員さんや、お気に入りの抱っこの仕方がありますか？　飼育員さんをお母さんだと思っているのでしょうか。また、いつもどの程度甘えたら満足されるのでしょうか

後藤さん：のぞみは幼少期まで、オーストラリアで半分人の手で育った経緯があるらしく、人間のことを親のように感じており大人になっても抱っこを求めてくるときがあります。のぞみの性格はコアラの中でも特に気難しく、食欲がなかったり機嫌が悪かったりするときに抱っこを求めることが多いように感じます。

　抱っこの時間は日によってさまざまで、1分ほどで気が済むこともあれば5分抱っこしても木に戻ってくれないときもあります。人見知りはしますが、特にお気に入りの飼育員がいるというわけではなさそうです。のぞみの方からもしっかりと抱きついてくれていますが、こちらものぞみのお尻あたりを支えてあげると安定して落ち着きます。

――他のコアラさんものぞみさんのように甘えてくるのでしょうか

後藤さん：のぞみ以外のコアラは基本的には抱っこを求めてきたりはしません。本来は縄張り意識が強く大人になると単独行動を好む動物です。

――「その仕事をしたい」と反響が寄せられていますが、反響への感想を教えてください

後藤さん：今回はコアラののぞみの当園での生活をほんの一部切り取ってお届けしたのですが、これをきっかけにコアラや他の動物たちにも興味を持っていただけるとうれしいです。

――「淡路ファームパーク イングランドの丘」のみどころを教えてください

後藤さん：のぞみは南方系コアラという系統のコアラになります。日本国内でコアラを飼育している動物園が7園ある中でも、現在南方系コアラは当園にしかおらず、希少な存在です。

　現在は日本国内のコアラ繁殖推進計画の一環として繁殖を目的に、他園から北方系コアラという系統のコアラも2頭来園していますので、2系統のコアラを比較して観察できる貴重な機会となっています。

　また、2月1日には当園の飼育員が撮影した動物たちの写真集「おかふぉと。」を発売します。のぞみ以外にもたくさんかわいい動物たちがいますので、ぜひ写真集の方でも癒やされていただきたいです（※販売は園内売店と当園オンラインストアのみ）。

（了）

　「淡路ファームパーク イングランドの丘」のTwitter（@englandhill_zoo）とInstagram（@awaji_englandhill_zoo）、YouTubeチャンネル「イングランドの丘【公式】」では、コアラや羊、プレーリードッグ、ウサギなど、園内で暮らすさまざまな動物たちの写真や動画が投稿されています。

画像提供：淡路ファームパーク イングランドの丘【公式】（@englandhill_zoo）さん

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