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「求められているうちはいいけど、そうでなくなった場合どうなるの」 片瀬那奈、40歳を前に見つめ直した人生私の人生が動いた瞬間(2/2 ページ)

靴とファッションの通販サイト「ロコンド」の正社員となった片瀬那奈さん。

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「ロコンド」への入社は「いい予感しかしなかった」

――そのYouTubeがきっかけで、ロコンドの田中社長とつながるわけですよね。

片瀬 2022年春ごろに田中社長からご連絡いただいて、そこから少しお話が止まっていたんですが、10月ごろに私の方からあらためて「もし楽しいことができればご一緒させてください」と連絡しました。そのあとすぐお返事をいただいて、お会いする前日にびっくりするほどアイディアが出てきて、いい予感しかしませんでした。

――50個ほどアイデアが出てきたとYouTubeで話してらっしゃいましたね。

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片瀬 「こういうことをやってみたい」「こんなことをやったら楽しいんじゃないか」と前日に出てきたアイデアを田中社長に伝えて、おこがましいんですけど、「ロコンドを救いたいんです」って話をしたんです。そんな話をしていた中で、これはもうコラボするよりも社員になるのはどうかと提案しました。その後は結構トントン拍子で、12月1日から本格的に社員として働き始めました。

――ほんとうにあっという間ですね。会社員になってから、最初の苦労はありましたか?

片瀬 メールチェックにはなかなか慣れなかったですね。あとは、今まで起きる時間も寝る時間もバラバラだったので、毎朝同じ時間に起きるというところが最初の苦労だったかもしれません。

 メールを返すにしても、こういうときに書く書き方をネットで調べたり、企画書なんかは書き方すら分からなかったので、他の人のを参考にしましたね。あとはもう、スーパー新人の気持ちで知ったかぶらずにとにかく聞くようにしています。

――仕事内容はどのようなことをされているのですか?

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片瀬 会社のPRもしつつ、マーケティング企画から、商品開発、秘書的なことをやったり、2023年に音楽フェスをやろうと思っているのでそのプロデューサーを務めていたり、名刺の肩書が書けないくらいいろいろなことをさせていただいています。たぶん、新人だからいろいろなことを経験させてもらっていると思うんですが、そうした経験をしっかりと身に付けられるように勉強して、きちんと知識を持ちたいなという目標はあります。

「年を重ねれば重ねるほど、自分から動いた方が何かにつながる」

――キャリアを変えた今でも目標を持たないスタイルは変わらずなんですね。

片瀬 「こうなりたい」というのは、やはりないですね。ただ、信念としてとにかくワクワクしていたいし、人をワクワクさせられる人間でありたいというのはずっと変わりません。

 自分がとにかくワクワクして、人をワクワクさせるようなことを生み出していきたいですし、ロコンドやReebokの商品やサイトをユーザーが使いやすく買いやすくできるようにお客様目線でよりよくしていきたいというところを今、一番大事にしています。

 私は、いわば異業種からきた人間じゃないですか。だからこそのひらめきやアイデアをプラスに、起爆剤、栄養剤のような存在になりたいと思います。

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――人生100年時代と言われている現代、40代でもう一度人生を見つめ直す機会が多くなっています。片瀬さんが思う、人生を見つめ直す上で、大事にすべきポイントは何だと思いますか?

片瀬 私が一番大事にしていることは、例えば「お金持ちになりたい」という夢よりも“なぜ”お金持ちになりたいのか、“どうやって”お金持ちになりたいのか、動機の部分。いい企業に入りたい、いい暮らしがしたいだけではなく、“どうやって”そこにたどり着くのかというプロセスの部分を自分が分かっていることで、よりその夢に近付きやすくなると思います。

 あとは、動くこと。自分が納得できることなら、好きなことじゃなくてもいいと思うんです。つらいかもしれないけど、何につながっていくか分からないから、やりたいと思ったならとりあえず何かやってみるのはいいと思います。私も動こうと思った瞬間にこうなったので、動いたときに人は変わります。失敗したことでも、今、チャンスになる可能性もありますし。

 このくらいの年代になると、待ってても来ないということもあります(笑)。若いころはいろいろあるかもしれないですが、年を重ねれば重ねるほど、自分から動いた方が何かにつながるきっかけになると思います。

――最初の一歩が大事ですね。

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片瀬 最初の一歩と考えると、「うっ」とためらいますよね。特に、私と同じ年代の女性で結婚をされていて、お子さんがいて、家庭を守っている方であれば、なおさら動きづらいことがたくさんあるとは思うんですが、もしやりたいことがあるなら、一歩を踏み出そうと重く捉えず、ちょっと散歩に行く感覚で、ふらっと動いてみてほしいです。

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