GameWith、攻略ツールの盗用疑惑を否定 「アイデアを参考にしたが違法性はない」「ユーザーコミュニティーに配慮足りず反省」(1/2 ページ)
ユーザーが公開した攻略ツールと同様のものを5日後に公開していました。
GameWithが提供する攻略ツールを巡り、ファンが運営する攻略サイトの情報を盗用したのではないか、との批判がSNSで上がっています。ねとらぼ編集部の取材に対しGameWithは、盗用は確認できなかったものの、アイデアを参考にしたことは事実であるとして、「ユーザーコミュニティーに対しての配慮が足りていなかったと反省しております」と、コメントしました。
問題となっているのは、スマートフォン用ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」の攻略ツールとしてGameWithが公開した「サポートカード性能比較ツール」。同ツールでは3月31日のアップデートにより、「%」を使った性能表記や、グラフでの性能比較機能が追加されましたが、これらは3月26日に一般プレイヤーが公開した攻略ツール「サポカ性能評価くん」と酷似していると指摘されていました。
両ツールの類似点
- 得意率計算式
- 実装初期の評価式
- グラフで表記する表現方法
- 通常倍率や友情倍率などゲーム内の値を加工して表記する行為
ツール作者「今後も模倣されるかもしれない」
こうした類似点について、第三者のユーザーがGameWithに問い合わせ、その回答をTwitter上で公開。同社サポートは、「盗用は無かった」という説明と共に、記事作成日はGameWith側が先行していた旨を回答しました。
しかしながら、盗用疑惑の否定のみならず「攻略記事を先に作成・公表していた」と正当性を主張した回答であったことからTwitter上で批判を呼ぶこととなりました。
今回模倣された「サポカ性能評価くん」の計算ロジック作成者である、おがテツ(@o_TeT_o)さんは、上記GameWith側の見解について「『我々の方が先発だから問題ない。』という明らかに相手に敬意を表しない対応は極めて遺憾」と怒りをあらわに。
また、その後GameWith側がツールに対して修正を施したことにも触れ、「明確に模倣したとみられる箇所のみ修正し、ソースコードを変更することで現在のまま運用しようという姿勢には怒りを通り越してあきれる」「今後リリースする予定のツールも模倣されるかもしれないと考えてしまい、極めて不快」とコメントしています。
GameWith「違法性はない認識」「配慮が足りなかった」
GameWithはねとらぼ編集部の取材に対し、「グラフの計算式に関しましては、私たちが最初に発見したものではございませんが、2年前よりユーザー間で一般的な考え方となっている計算式を元にしており、違法性はない認識でございます」※と説明。同社が過去に行った6000件分の検証データと比較し、計算式の整合性を確認した上で今回のツールに使用していると回答しました。
※この計算式も、「サポカ性能評価くん」を手掛けたおがテツさんの助力もあり普及したもの
加えてGameWithは、企業運営の攻略サイト同士の競争では互いに対抗してアップデートを行うことがあるとした上で、「今回のグラフ追加含めた更新についても同様の認識で行ってしまいました。今回はユーザーコミュニティーに対しての配慮が足りていなかったと反省しております」と回答しています。
「ゲームコミュニティーの萎縮と破壊に繋がる」
この回答を受け、ねとらぼ編集部では、「サポカ性能評価くん」の実装を担当した、おりばー(@oliver_uma)さんにもコメントを求めました。おりばーさんはGameWithが「違法性」を判断基準としていることに対し「2018年に起きたヘイグ社の件から何もゲームコミュニティーを理解してないことが、今回改めて分かりました」とコメント。こうした企業攻略サイトの行いが「ゲームコミュニティーを萎縮させ、コミュニティーそのものの破壊へと繋がります」と指摘した上で、GameWithに対し「直ちに改善することを要求します」と求めています。
おりばーさんが言及した「ヘイグ社の件」とは、GameWithが2018年3月にヘイグの運営する攻略サイトから情報を転用したことで批判を受け、謝罪した件。その際GameWithでは再発防止策として、社内ガイドラインと業務マニュアルの見直しを行うと発表していました。
GameWithは今回のねとらぼ編集部の取材に対し、現行の盗用対策について「メディアガイドラインの制定・周知、研修、本番反映前の確認、事業責任者やマネージャーからの定期的な直接の聞き取り調査などを実施しております」と説明。また、今回の反省を踏まえて「ゲームユーザーの方々とよりよいゲームコミュニティーを作っていけるような社内教育を徹底してまいります」と回答しています。
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