エド・シーラン、マーヴィン・ゲイの大ヒット曲巡る裁判で勝訴 “盗作”疑惑と戦った8年に「仕事はやめなくてもよさそう」
8年かかった長い裁判。
英シンガー・ソングライターのエド・シーランが5月4日(現地時間)、故マーヴィン・ゲイの曲を盗作したと訴えられた裁判で勝訴しました。当該裁判は、エドが2014年にリリースし2016年のグラミー賞で最優秀楽曲賞を受賞した「Thinking Out Loud」が、マーヴィンの名曲「Let’s Get It On」(1973年)と類似しており著作権を侵していると、マーヴィンと同曲を共作したエド・タウンゼントの遺産管理者が起こしたものです。
米ニューヨーク地裁が原告側の訴えを却下したのち、記者団の前でエドは「言うまでもなく裁判の結果にはとても満足しています。結局仕事はやめなくてもよさそうです」とコメント。
裁判の中でエドは「もしそんなことが起こったら、終わり。もうやめる」と仮に敗訴することがあれば音楽活動をやめると口にしており、「非常に侮辱的だと思う。僕はここまでくるため本当に一生懸命仕事をしてきた」と述べていました。
続けてエドは「しかし同時に、このような根拠のない主張が裁判となることに信じがたいほどのいらだちを感じます」と喜びの反面、感じている気持ちを率直に吐露。
2つの曲は4つのコード進行などが似ていると指摘されていましたが、エドは「歌詞やメロディーが決定的に違う2つの曲」において、「世界中のシンガーソングライターが日常的に使っている4つのコード進行」が争点となり、その裁判に8年もの歳月が費やされたと失望をあらわに。
また、5月3日にアイルランドで執り行われた祖母の葬儀に出席できなかったことにも触れ、「その時間はもう取り戻せない」ともコメントしました。
エドはこれらの勝訴後に声明を出す自身の動画をInstagramへ投稿すると、「もう全部終わったから、好きなことをする生活に戻ろう。新しいアルバムは明日発売されるし、米国ツアーはダラスで土曜日にスタート。みんな、愛してるよ」と前向きなコメントも。
長い裁判に勝訴した一方で、3月1日にはInstagramを通じ、2022年に妊娠中の妻に腫瘍が見つかり、親しい友人も亡くなるなど、さまざまなことが重なって精神的に不安定な状態になったことを告白。平穏ではない数年を過ごしていたと想像されます。
エドのInstagramへは、「いずれにせよ、善人はいつでも勝利するものだよ」「おめでとうございます。こんな裁判が行われたこと自体がまるでジョークみたいなもの」「おばあさんのことお悔やみ申し上げます」など、今回の結果を自分のことのように喜ぶアーティストやファンらの声であふれています。
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