伊藤ハム、YouTubeで障害者の発言箇所のカット指示か 出演者が「ひどい差別だ」と告発 「投稿は把握しており、事実確認中」(1/2 ページ)
伊藤ハム米久ホールディングスに取材しました。
伊藤ハムの公式YouTubeチャンネルで、障害者雇用に取り組むレストランを取材したところ、障害のある従業員のインタビュー箇所をカットするようになどと指示された――。同チャンネルの企画で制作と出演を担当するテレビプロデューサーでライターの鎮目博道さんによる投稿をきっかけに、伊藤ハムの対応が物議を醸しています。
ことの発端は、6月22日の鎮目さんによるTwitter上での告発でした。伊藤ハムの公式YouTubeチャンネル「伊藤ハムグループ公式チャンネル」には、鎮目さんらが日本各地を訪れる「みんなでハムハム」という企画があります。投稿によると、この企画内で障害者雇用に取り組むレストラン「ル・クロ・ド・マリアージュ」(大阪府)を取材をしたところ、障害者に差別的とみられる指示をされたといいます。
具体的には、伊藤ハムの広報担当者がプロデューサーに電話してきて、「障がいのある従業員のインタビューをカットするように」「障がい者と健常者が働くユニバーサルレストランというとかえって区別になるから、それには触れず普通のレストランとして紹介するように」と指示をしてきたというのです。
鎮目さんらがその指示に対して抗議すると、伊藤ハム側からは別の修正案が示されたものの、鎮目さんは「(当初の)指示があまりにも衝撃的で、障がい者に対して差別的なので憤りを感じ」たとして、制作の続行を拒否したと明かしました。加えて、鎮目さんは「ひどい差別だと思います」と訴え、伊藤ハムに説明と真摯(しんし)な反省を要求するとしています。
本件については、伊藤ハムの広報担当者からの電話を受けた、制作プロダクション「テレビマンユニオン」に所属するプロデューサーの津田環さんも6月22日、「制作現場で障害者差別が起こり、本当に驚くと共に悲しいし、憤りを感じます。まだまだ世の中は厳しい。闘う障害者の方々を尊敬します」と賛同の意を表しています。
伊藤ハム米久ホールディングスの広報IR室広報チームは、ねとらぼ編集部の取材に対し、「SNSに書き込まれている内容は当社としても把握しております」と回答。事実関係や指示の意図などについては、「現在、制作者と弊社担当者に対し、事実確認を行っている最中でございます」とコメントしました。
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