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しし座の1等星「レグルス」と、3つの惑星が夕空で共演

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 夕方の西の空で明るく輝く金星の近くに、火星としし座の1等星レグルスの姿があります。7月の上旬から下旬にかけて、それぞれの位置が変化していく様子を眺めてみましょう。20日前後には細い月も加わり、ひときわ美しい光景となるでしょう。下旬には、西の低空で水星とレグルスの共演も見られます。

ライオンの胸に輝く「レグルス」は、4つの星による「多重連星」

 レグルスは、4個の星が2個ずつのペアになって互いに回る「多重連星」という構造をもつ星。ライオンの顔から前足を描く「?」マークを逆にしたような星の並びは「ししの大がま」と呼ばれ、レグルスはそのいちばん下に位置しています。

 しし座は春を代表する星座で、今の時期は日没後の西の空で輝いています。「最大光度」となる宵の明星・金星をはじめとした惑星との接近や、月との共演に注目してみましょう。

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【7月10日】火星とレグルスが大接近

 夕方から宵の西の低空で、火星とレグルスが大接近して見えます。最接近となるのは7月10日頃。赤みを帯びた火星と青白く輝くレグルスの色の違いも楽しみたいですね。火星とレグルスの右下には金星の姿も。日を追うごとに変化する、天体の並び方を観測してみましょう。

【7月16日】金星とレグルスが接近

 宵の明星・金星とレグルスが接近し、華やかな眺めになります。日の入り1時間後の高度は約10度と低空のため、西の空が開けたところから観察を。レグルスの上には火星があり、3天体の共演となります。

【7月29日】水星とレグルスが大接近

 7月下旬、水星とレグルスが大接近します。最接近となる7月29日には1度未満まで近付き、前後数日間は双眼鏡の同一視野で見ることができます。日の入り45分後の高度が約5度と低空での現象になるため、観測には視界の確保が重要です。水星は0等級前後、レグルスは1.4等級で、肉眼で見える明るさですが、双眼鏡を使うとさらに見やすくなります。

 7月は、西の空に傾いたしし座の1等星と惑星の共演に注目してみましょう。年明けから「宵の明星」として輝いていた金星は、月末には太陽に近付いて見ることができなくなります。その後、8月下旬からは「明けの明星」として東の空に再び姿をあらわします。

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