ニュース

伊勢神宮には、どの神社にもある「おなじみのもの」がない? その“頼もしすぎる理由”に行ってみたくなる(1/2 ページ)

おかげ横丁やおはらい町では、色んなバージョンの“アレ”が売ってます。

advertisement

 三重県の伊勢神宮は、古くから「お伊勢さん」と親しまれる有名神社です。その伊勢神宮には、神社でおなじみのあるものがありません。そのあるものとは、いったい何でしょうか。実は、伊勢神宮には「おみくじ」がないのです。


出典:ぱくたそ

 その理由は、昔から「一生に一度は」と憧れられたお伊勢参りをすれば、この時点でもう大吉なのでおみくじを引く必要がないからだとか(頼もしい)。また、もともとおみくじは普段から行ける身近な神社で引くものだったため、旅先の伊勢では行われなかったのだともいわれます。

 ちなみに、伊勢神宮には特定のパワースポットもありません。公式サイトによれば、「あえていうなら神域すべてがそう」とのことです。また、正式名称も、伊勢神宮ではなく「神宮」といいます。皇室の祖といわれる神を祀り、神社本庁の本宗(他の神社とは別格の存在であることを表す尊称)にあたる神社ならではの呼び名です。どのエピソードも長年信仰されてきたからこその在り方で、そのシンプルさからは一種の風格すら感じられます。

advertisement

 なお、伊勢神宮にはおみくじがありませんが、おかげ横丁には、江戸時代お伊勢参りをしたくてもできない人の代わりに参詣した代参犬「おかげ犬」を模したおみくじや、干支をモチーフにしたおみくじ、招き猫をモデルにしたおみくじなどがあります。また、おはらい町周辺では、観光客に人気のご当地萌えキャラクター・碧志摩メグを使ったかわいらしいものをはじめとしたさまざまなおみくじの購入が可能です。


おかげ犬みくじ。陶器製で、赤いひもを引っ張るとおみくじが出てきます

 おみくじ1つにも、神社の在り方や地域の文化が反映されているのですね。

※取材協力:伊勢福/MARIBON (五十音順)

参考文献

筆者:近藤仁美(こんどう・ひとみ)

クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。日本テレビ系「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」など、各種媒体に問題を提供する。クイズの世界大会「World Quizzing Championships」では、日本人初・唯一の問題作成者を務める。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  2. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. 海で“謎の白い漂流物”を発見、すくいあげてみると…… 2億1000万再生された結末に「本当によかった」「ありがとう」【チュニジア】
  4. スーパーで売っていた半額のひん死カニを水槽に入れて半年後…… 愛情を感じる結末に「不覚にも泣いてしまいました」
  5. 難問の積分計算をホワイトボードに書き置きしておいたら……? 理系大学での出来事に「かっこいい」「数字でつながる感じいいな」の声 投稿者にその後を聞いた
  6. 「うおおおおお懐かしい!!」 ハードオフに3300円で売っていた“驚きの商品”が140万表示 「ガチのレアモンや……」
  7. 夫妻が41年ぶりに東京ディズニーランドへ→“同じ場所”での写真撮影時に「キャストの粋なサポート」明かす
  8. 「大企業の本気を見た」 明治のアイスにSNSで“改善点”指摘→8カ月後まさかの展開に “神対応”の理由を聞いた
  9. カマキリを操る寄生虫「ハリガネムシ」食べてみた 未知すぎる“衝撃的な内容”に震撼 「正気を疑う」「鳥肌立ったわ」
  10. ワゴンに積まれていた“980円の激安デジカメ”→使ってみると…… まさかの仕上がりに「お得感がすごい」