旅館に「一つだけ様子の違う部屋ある」投稿が話題に 真っ暗で不気味な部屋の正体は……(1/2 ページ)
穴原温泉の老舗、吉川屋に詳細を聞きました。
「これから泊まる宿に、1つだけ様子の違う部屋が」――。ある宿泊客がネットに投稿した、お札の貼られた部屋の写真が恐怖を呼んでいます。
この不穏な写真は、X(Twitter)ユーザーの魔女っ子れい(@majyokkorei)さんが福島旅行中に撮ったもの。部屋番号の上に貼られたお札は破れかけていて、嫌な予感がプンプンします。
いざ入ってみると、部屋は真っ暗。懐中電灯で照らしてみると、血にまみれた衣服やら首のないマネキンやらが浮かび上がり、ただごとではない雰囲気です。
何かしらいわくがあるとしか思えない風景ですが、実はこの部屋、穴原温泉で創業183年を迎える老舗旅館、「吉川屋」が実施している館内イベントの演出。夏休み企画の謎解きアドベンチャー、「タワラノクエスト」の一環なのだそうです。編集部は同館に詳細を聞きました。
まず、イベント名の「タワラノ」は、大百足(おおむかで)退治の伝説で知られる英雄「俵藤太(たわらのとうた※)」に由来するもの。彼は福島県に温泉をもたらした伝説も残しており、これにちなんで、同館ではキャラウター企画「かむろみプロジェクト」を展開しているとのことです。
※平安時代の武将、藤原秀郷の異名
そのなかで生まれたのが、復活した大百足を俵藤太が宿泊者と協力して封印する、この謎解きイベント。館内の謎を全て解いてフロントに報告し、もらった封印シールをつぼに貼ればクリアです。
話題となったホラーな部屋は、謎解きをサポートする「肝試し部屋」。恐怖に耐えられればヒントがもらえるといった仕掛けです。地元の福島学院大学と協力して製作したところ、いつも学園祭で肝試しを手掛けている先生が気合いを入れて作り込んだため、ガチすぎる仕上がりになってしまったのだとか。
タワラノクエストは、8月27日まで開催。吉川屋の担当者は「子どもたちを中心に人気を博しております」とアピールするとともに、「当館は『蛇口からフルーツジューススタンド』や『社長チョイスの4000冊・漫画専用ラウンジ』、『ボルダリング付きのキッズスペース』、名産の桃にちなんだパワースポット『もも神社』など、非常に変わったことをしておりますので、折に触れて思い出していただけると幸いです」と語りました。
画像提供:魔女っ子れい(@majyokkorei)さん/吉川屋
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ゾクゾクする。
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