ダイソーの『ブラック・ジャック』コラボグッズが人気 イラストを深読みすると…… ダイソーに意図を聞いた(1/2 ページ)
ピノコが飲んでいる薬は、実は原作だと……。なぜ薬袋のデザインにこのコマを採用したのか、ダイソーに聞きました。
『鉄腕アトム』や『ブラック・ジャック』など、手塚治虫作品のコラボグッズがダイソーに登場。原作漫画のコマを効果的に使ったデザインが好評を博する一方で、「チャック付き袋 おくすりサイズ」に使用された、「薬を飲むピノコ」のシーンがファンをざわつかせています。このカプセル、実は中身が……。
この薬袋の元ネタは、チャンピオンコミックス版の7巻やKindle版の6巻などに収録されているエピソード「ガス」。かぜ薬と勘違いして青酸カリのカプセルを飲んでしまったピノコを救うべく、ブラック・ジャックが奮闘する回で……つまり、薬袋に載っているのは、「劇薬を誤飲したピノコ」だったのです。
それを知らずに見る分には用途が分かりやすいデザインながら、知っていると急に不穏なムードが漂います。X(Twitter)では「飲んだらあかんやつ」「ブラックユーモアが過ぎる」「遠回しな誤飲の注意喚起」など、さまざまな反応を呼びました。「ブラック・ジャックがピノコを本当に大事に思っているのが分かる神回だった」と、「ガス」のエピソードを振り返る人も多いようです。
ダイソーの広報担当者にデザインの意図を聞いたところ、ブラック・ジャックのシリーズは、「載せるシーンと実際の用途が連動するように、原作漫画から1コマずつお借りしてデザインしています」とのこと。例えば、お札サイズのチャック袋には、ブラック・ジャックが報酬の札束を数えるシーン、ペーパータオルにはピノコに「汗ふいてくれ」と頼むシーンが選ばれています。
同様に、「おくすりサイズのチャック袋も、ピノコがカプセル錠を飲むシーンを使用しています」とのこと。「劇薬の誤飲」といった前後の背景はさておき、薬を飲む場面としての分かりやすさをとったようです。
ピノコの薬袋こそ「深読みすると怖いやつ」になってしまいましたが、「ブラックジャックの手術痕をリング部で表現したノート」や「ブラック・ジャックが手術代を請求するシーンだけ集めたシール」など、一連のコラボグッズは「デザインが秀逸」とネットで好評に。担当者は「おかげさまで手塚ファンのかたのみならず、多くのお客様より反響をいただいております」と語っています。
画像は手塚治虫 公式サイトより
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