グリコ「GABA」、袋から売り文句の「ストレスを低減」が切り離せるのはなぜ? 話題の仕掛けの意図を聞いてみた(1/2 ページ)
職場で見られて気まずくならないように? と話題を呼んでいました。
江崎グリコのチョコレート「GABA」は、パッケージの上部に「仕事や勉強等による一時的・心理的なストレスを低減する」というキャッチフレーズが記載されています。この部分を切り離して捨てられるデザインが、「職場で気まずい思いをしないための配慮ではないか?」と、近ごろX(Twitter)で話題を呼んでいます。
GABAはアミノ酸の一種、「Gamma-Amino Butyric Acid(γアミノ酢酸)」を含むチョコレート。この成分には、事務的作業による一時的・心理的なストレスを低減があると報告されています。
このセールスポイントはパッケージにも記載されているのですが、いざ仕事のおともにするとなると、職場で悪目立ちしそうな点は困りもの。何か不満や悩みでも抱えているのかと、周囲を心配させかねません。
そうならないための配慮では、と言われているのが、ストレスうんぬんの部分だけ捨てられる仕掛け。見た目はごくシンプルになりますし、切れ目はチャックの上にあるので、切り離したあとも袋を閉じられます。
これを指摘したポストは広く拡散され、「すごい気配り」「よく考えられたデザイン」と感心を呼びました。「たくさん食べていたら上司にストレス溜まっているのかと聞かれて恥ずかしかった」「上司に見られたらまずいと思って買えなかったけど、上の取れるのか」「むしろ上司に見えるように置いてアピールしている」といった体験談もみられます。
グリコを取材したところ、「GABAは職場でお召し上がりいただくことも想定した商品ですので、文字部分を切り取れるようにパッケージをデザインしています」とのことで、デザインの意図はXで指摘された通りでした。きっかけは消費者から寄せられた「周囲の人に見られたくない」との声。また、「『ストレス』の部分を切り取ることで、ストレスから離れた気分になってほしい」といった思いも込められているそうです。
手につきにくいようコーティングを施したり、デスクの上で転がらないよう少しカドをつけたり、中身のチョコレートにも仕事場で食べるケースを想定した工夫が。その一方で、仕事上がりに食べる想定の「メンタルバランスチョコレートGABAフォースリープ」については、オフタイムにリラックスして味わえるよう、コーティングを行わず、丸い部分を多くするなど、形状にこだわっているとのことでした。
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