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松本潤さんら過去起用のコーセー、ジャニーズ起用を見送り 「タレントやマネジメントは他社に移籍すべき」(1/2 ページ)

「いかなる性加害も絶対に許されるものではない」と言及。

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 コーセーグループは9月15日、ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、同事務所との契約や所属タレントの起用について、十分な改善が認められるまで見送るとの方針を発表しました。コーセーは、アイドルグループ「嵐」の松本潤さんなどを過去にCMに起用しています。

 コーセーは公式サイトに発表した声明のなかで、同社が掲げる「コーセーグループ人権方針」について触れたうえで、「いかなる性加害も絶対に許されるものではない」と明言。日頃から、企業活動で人権に関するリスクを抑える「人権デューディリジェンス」の考え方に基づき、全ての関係者に人権の尊重に努めるよう要請しているとしました。

 ジャニーズ事務所の性加害問題に対しては、「長年に亘り事務所と契約をしてきた企業として、人権尊重の徹底や、被害にあわれた皆さまへの補償が少しでも早く進むよう、改革や取り組み状況の報告を求め、必要に応じて情報提供を要請するなど、事務所の適切なガバナンス体制の確立を注視してまいります」と言及。

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 その一方で、所属タレントやスタッフが活躍の場を失う状況も懸念しているとして、「才能あるタレントやスタッフの皆さまが、一日も早く活躍の場に復帰できる仕組みの確立」についても、強く要請するとしています。

 このような考えを踏まえ、コーセーは「被害者の補償とガバナンス確立」と「所属タレントやスタッフの救済」の双方が円滑かつ素早く進むことこそ最重要との立場として、「この二つを明確に分離し、並行して進めることができる状態にすることが必要」との立場を示しました。

 そのうえで、コーセーは「現在のジャニーズ事務所には被害者の補償に専念していただくべき」だとして、所属タレントやマネジメント機能については他社への移籍、ガバナンス体制の整備された別組織の設立などの方策で、早急に対応すべきだとジャニーズ事務所に伝える意向と明かしました。

 「当社は今回の問題を契機に、お客さまと商品を繋いでくださるタレントの皆さまや、それを支えるスタッフの皆さまを取り巻く環境が、より健全化していくよう、社会的責任を負う企業として、微力ながら貢献していきたいと考えております」(コーセー)

 すでに現時点でコーセーで起用していた、ジャニーズタレントのテレビCMの放映は全て終了。Webサイトからの削除や店頭の販促物の撤去などは予定していないものの、ユーザーの意見や流通企業の意向を踏まえて適切に対応するとしています。

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