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「仕事終わりに家火事なってました」 家族無事も……100万円相当プラモ全焼 それでも残った“希望”に「ちょっと泣いた」(1/2 ページ)

本人や家族、そして一部のコレクションの無事が幸いでした。

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 「仕事終わりに家火事なってました」――。プラモデル愛好家がX(Twitter)で投稿した内容に、心配や激励の声が寄せられています。火災による人的被害はなかったものの、収集していた100万円相当のプラモデルは焼失。それでも、わずかに残っていた未組成のプラモデルが被害を免れ「泣くもんかと思ったけどちょっと泣いた」と振り返ります。

焼失前の吉丸さんの作品

 投稿者の吉丸(@0217WRRRYYYYY)さんは「同様の被害が少なからず予防できる機会を作れたら」と、ねとらぼ編集部に思いを打ち明けてくれました。

 「仕事終わりに家火事なってました!家族は無事で何より。これも人生っすね、試練いらんて」――。吉丸さんは9月7日、燃え上がる家の写真とともに、こう投稿しました。吉丸さんが災難を知ったのは、会社からの帰り道のこと。帰宅時にはすでに尽くせる手がなく、ただ家が燃え上がる様子を見ていることしかできなかったといいます。

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 家族に被害はなかったものの、自宅は2階が全焼。翌朝の立ち入り調査で自室を確認したところ、これまで作ってきたたくさんのプラモデルは全て焼失していました。

塗装表現から、いかに作品へ手をかけていたかが分かる
被災後の様子。作品やコレクションは消失したが……

 絶望的な状況の中、吉丸さんはあることに気付きました。焼けた自室には、偶然にも断熱材のかぶさった一角が――。そこはちょうど、積みプラ(未組成のプラモデル)の保管場所だったのです。

 調べてみると、どうにか箱が原形を留めたキットの数々がありました。吉丸さんは「あの業火でよくぞ残ってくれた」「泣くもんかと思ったけどちょっと泣いた」と振り返りつつつ、炎を逃れたプラモデルを引き上げたといいます。

希望は残っていた
わずかに残った未組成のプラモデル

 投稿のリプライ欄には「なんと申し上げたらよいか、、、これから大変でしょうが待ってます」「人的被害が無く、不幸中の幸いは何よりです」「皆様無事なのが何よりですが...ご自愛ください」などと、心配や激励の声が相次いでいます。また、火を免れたプラモデルには「奇跡の子ら」「宝物が残っていてよかった」との声も寄せられました。

 火災後の投稿では「負けず嫌いなんでね、時間かかっても取り戻しますよ」と語っていた吉丸さん。読者への注意喚起を伝えたいと、ねとらぼ編集部の取材に自ら応じてくれました。

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吉丸さんとの一問一答

―― このたびは取材に協力いただきありがとうございます。被災直後で大変な状況かと存じますが、今回の被害について教えていただければと思います

吉丸さん 迅速な消火活動のおかげで近隣建屋への延焼被害はありませんでした。家屋は2階部が全焼しており、屋根が落ちたことで床が1階まで抜けている状態です。

―― 吉丸さん自身や家族にけがなどはございませんか

吉丸さん 母親とのふたり暮らしでしたが、幸いにも無事です。消防からは、火災発見時にすぐ退避したことが良かったと言われました。

―― 出火原因は何だったのでしょう

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吉丸さん 簡潔に言うと「漏電」です。シロアリが食った柱の木屑が要因となったとの調査結果を受けました。それが壁の中に埋め込まれた配線の被覆のない部分に溜まったことで絶縁不良を起こし、発熱・発火・延焼したと推察されています。

火災の火元(赤く囲われた部分)
シロアリに食われた柱の木くずが配線にたまり、漏電火災を引き起こしたのではないかという

―― 火災を知った当時の状況をお聞かせください

吉丸さん とにかく「誰もけがしていないか」だけが心配でした。僕は会社の帰り道に連絡をもらったので、帰宅するまでは生きた心地がしませんでした。火事場に来てからはもう眺めるしかない状況でしたが、そのときには後ろ向きなことは考えず、明日からどうするかを考えてましたね。家族が無事でよかった――これが一番の救いで、今でも支えとなっています。

 プラモについては、しょうがないとしか思えませんでした。家が無くなったことに比べれば自分の趣味のものなので……最初はそんな気持ちでしたね。

―― プラモデルのコレクションはどれほどありましたか

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吉丸さん 80体ほど所有していて、機材含めてお金はかなりかけていました、被害額は100万円程度です……。飾っていた完成品は全て焼失してしまいましたが、断熱材の下で保管されていた一部のキットは回収できました。

 天井、屋根まで抜け落ちた自室の壁際で断熱材が重なって焼けずに残ってたのを発見したときは、なんとも言えない感情になりました。本当にあの状況からよくぞ……と。プラモ(趣味)を再開したら回収したものから作り、一生の宝にする思いです。

―― まだ被災の直後ではありますが、今後はどのように生活を再建していきたいですか

吉丸さん まだまだ火事場の解体などの段階で先行き不透明なのですが、目の前の課題を消化して少しずつ日常を取り戻したいと考えています。子供たちが毎週末遊びに来ていた居場所をまずは取り戻したいですし、そのためなら何でもできます。落ち込むのはずっと先に振り返ったときでいいと思って、現状に向き合っていきます。プラモ作りも日常の一部なので、息抜きに再開したいと考えています!

―― 読者への注意喚起などあれば、お願いいたします

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吉丸さん 私が被災した火事は、普段確認のできないところからの出火が原因でした。消防のかたもレアケースとおっしゃっており、再発防止が難しいとのことです。この件をXで多くのかたに見ていただいて情報を共有することで、同じ事象が発生しないよう皆さんが予防できる機会となるのが私の役目だと感じました。復興に向けてがんばりますので、暖かく見守っていただければと思います。

協力・画像提供:吉丸(@0217WRRRYYYYY)さん

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