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日テレ子会社入りのスタジオジブリ、「吾朗氏に全権案」宮崎駿氏が猛反対していた 鈴木敏夫氏明かす(1/2 ページ)

「ジブリは一人の人間が背負うには大きな存在になり過ぎた」。

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 スタジオジブリ(以下、ジブリ)は9月21日に東京・小金井市の本社で記者会見を開き、経営陣の後継者問題解消のため、日本テレビ放送網(以下、日テレ)の子会社になることを発表しました。ジブリの鈴木敏夫社長(75)は、現常務取締役の宮崎吾朗氏(56)に「全てを託す」構想もあったものの、本人の固辞や父の駿氏(82)の反対もあり、実現しなかったことを明かしました。

スタジオジブリの鈴木敏夫氏(編集部撮影)

 会見にはジブリの鈴木敏夫現社長や日テレの杉山美邦会長らが出席しました。ジブリでは鈴木氏や駿氏ら経営陣が高齢化するなど、後継者問題の解消が課題に。そこでジブリ作品を放送する日テレに白羽の矢が立ち、今後は経営面を日テレ、制作面をジブリが担っていくとしました。10月6日に株式譲渡が行われ、日テレ専務の福田博之氏が次期社長となります。

スタジオジブリ次期社長の福田博之氏(編集部撮影)

 鈴木氏によると、後継者問題解消を目指す過程で、駿氏の長男で、映画「ゲド戦記」(2006)などで監督を務めた吾朗氏に「全てを託す」構想もあったといいます。しかし、吾朗氏は「自分ひとりでジブリを引き受けるのは難しい」と固辞。さらに、父の駿氏も「宮崎という名前のもとにジブリを支配するのは違うんじゃないか。もっと広い目で(見て)、色々やっていった方がいい」と、吾朗氏を後継に据える案に最後まで反対していたといいます。

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 鈴木氏は「ジブリは一人の人間が背負うには大きな存在になり過ぎた」「息子だからと言って吾朗くんに預けるのは、こちらにとっては虫のいい話。それを受けざるを得ない吾朗君にとってはとんでもなくシビアな話だった」と、吾朗氏の考えを尊重。個人ではなく組織に経営を任せる必要があるとして、日テレの杉山会長に相談を持ち掛けたとしました。

 日本テレビの子会社入りについて、鈴木氏はこの日の会見前に駿氏に事情を説明。駿氏は今回の決定に「納得していた」というものの、「吾朗が継ぐことに関しては『俺はやっぱり反対だ』と言っていました」と明かしました。吾朗氏は新体制でも、引き続きジブリの常務取締役を務める予定です。

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