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夜中にいきなり「全て失う覚悟はあるか?」と謎の注意喚起 メッセージの意図を福岡県警に聞いた(1/2 ページ)

夜中にいきなり「全て失う覚悟はあるか?」の道路情報板

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 交通量の多い道路を走っていると必ずと言っていいほど見かける道路情報板。渋滞情報や交通規制など、大事な情報をわかりやすく教えてくれます。

 そんな道路情報板ですが、先日筆者が福岡を訪れたときにあまりにもメッセージ性が強いものを見かけて驚いたので紹介させてください。

  全て失う覚悟はあるか?

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 えっ…?

 夜に道路沿いを散歩していたらまさかのハードボイルドな問いにとまどいました。私はただアイスを食べながらぼんやり歩いていただけなのに……。

 いったいこちらは何を目的に注意喚起しているんでしょう?

 「飲酒運転 大きな 代償」


飲酒運転撲滅に向けたメッセージ

 そう、こちらは飲酒運転を防ぐべく表示されている道路情報板だったのです。絶対にしてはならない飲酒運転。そのメッセージの強さにも納得です。

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 他にも「罰金 免許取消 家庭崩壊」という強いメッセージもあり、私が見た中では3パターンの表示が確認できました。「家庭崩壊」ってあらためて文字で見るとすごいインパクトだな。


大きく「家庭崩壊」との文字が

 この驚きと発見をX(Twitter)に投稿したところ、5000件近くのリポスト、いいねは約4万2000件とユーザーから多くの反応がありました。やはりこのメッセージの強さに驚いたのは私だけではなかったようです。

 

 いったいなぜこのメッセージを表示しているのか、福岡県警に取材しました。

福岡県警にインタビュー

―― いつからこの掲示を出しているのでしょうか。 

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福岡県警: 令和4年(2022年)11月1日から「全て失う覚悟はあるか」等の表示を情報板に表示させています。福岡県内全域で表示を行っています。

―― なぜ「全てを失う覚悟はあるか?」というメッセージにされているんですか? 

福岡県警: 以前から「飲酒運転は、絶対しない、させない、許さない」等といった飲酒運転撲滅に向けた文言を情報板に表示させてはいたんです。

 しかし、依然として高水準で推移する飲酒運転に向けて、より広報効果を高める決断をしました。飲酒運転撲滅に向け、より県民の印象に残り、飲酒運転を敢行しようとする者に対して歯止めとなるように「全てを失う覚悟はあるか?」とメッセージ性の強いものへ変更しました。更には飲酒運転を目撃した際の110番通報を躊躇することなく行っていただけるような意図もあります。

―― ちなみにその他にもバリエーションはあるのでしょうか。

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「取締り」「通報」「代償」の3つのバリエーション (画像提供:福岡県警)

福岡県警: その他にも、「取締り」パターンと、「通報」パターンを用意しており、今回の「代償」パターンで3種類を表示させています。それぞれパターンを分けて、さまざまな方法で飲酒運転撲滅に向けたアプローチをしています。

―― 飲酒運転の割合が高水準で推移すると伺いましたが、福岡県の現状を教えてください。

福岡県警: 福岡県内では、令和5年9月末時点で飲酒運転による交通事故が62件(前年同期比±0件)発生しています。全国的にみても依然として高い水準にあり、飲酒運転の立件数は全国ワースト7位(令和5年9月末時点)となっています。

―― 最後に、飲酒運転防止について読者向けにひとことお願いします。

福岡県警: 「全て失う覚悟はあるか?」

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 飲酒運転は、被害者の尊い人命を奪うだけでなく、加害者やその家族の人生も破滅させる絶対にやってはならない行為です。悲しい事故を生まないために、一人一人が「飲酒運転は絶対しない、させない、許さない、そして見逃さない」という意識を持ち、力を合わせて飲酒運転を撲滅しましょう。


 以上、福岡県警にもメッセージの経緯を伺いました。

 あえてドライバーや通行人の印象に残るように「全て失う覚悟はあるか?」とメッセージ性の強いものに変更していたのだそうです。県警にも「飲酒運転を撲滅する」という並々ならぬ覚悟がありました。


飲酒運転はすべてを失う

 飲酒運転は何があっても絶対にやってはダメ! 飲んだら乗るなを徹底し安全運転を心がけましょう。

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